...先人の用語は唯俺に都合のよい内容を盛る爲の容れ物に過ぎない〉――の對照は實に不思議なる宇宙の謎語である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...閑もあるし資力もあるから知識が進歩して益々自分達の生活に都合のよいことを考へる様になるでありましやう...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...ある日――それは凡(すべ)ての点から私の計画に最も都合のよい日でした――私は兄夫妻に見送られて東京駅から下り列車に乗り込みました...
江戸川乱歩 「双生児」
...飽くまで自分に都合のよいような創作話をされるならば...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...都合のよい機會と...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...そしてもつと都合のよい時期になつて...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...店の都合のよい時に例会を催すことにしたのは...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...この場合に結果を都合のよいようにこじつけたり...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...それに之までの理論家の多くによると大衆という言葉が何か特別に都合のよいような意味に用いられてはいなかったかという懸念もなくはなかった...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...御都合のよい時日を知らせて下さいませんか...
豊島与志雄 「明日」
...普通の人よりもいっそう都合のよいことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...三百年前の自作農の生活状態を想像させるのに都合のよい家具類がそのままに保存されてあることで...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...そんな筒井の考えにはこの家を売るのに都合のよい立退(たちのき)の仕儀にもなり...
室生犀星 「津の国人」
...中で最も自分に都合のよいものを採用する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その中間の最も自分に都合のよい部分を流れているのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ただ幾らか矢代にとって都合のよいことは...
横光利一 「旅愁」
...幕府に都合のよい古苑(こえん)と古池(ふるいけ)にはしておらぬぞ...
吉川英治 「私本太平記」
...都合のよい集団でもあったので...
吉川英治 「親鸞」
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