...『兎に角僕はお先に失敬します...
石川啄木 「漂泊」
...まあ――』『何卒(どうぞ)お先に...
石川啄木 「道」
...堪(たま)りかねて、先生と、呼んで、女中(おんな)が寝ていますと失礼ですから、一足! と云うが疾(はや)いか、(お先へ、)は身体(からだ)で出て、横ッ飛びに駈(か)け抜ける内も、ああ、我ながら拙(つたな)い言分...
泉鏡花 「婦系図」
...どうぞ、お先へ、お先へ……...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...勇ましくお先払いをして行きました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...甚だ失礼ながらお先きに御免を蒙ります」言葉つきは叮重だつたし...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...御免を蒙ってお先に寝る時...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「俺が憎いと思ふのは――年中お先煙草を狙ふ奴と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あなたを大統領暗殺のお先棒に使うつもりだったのですね...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...『どうぞ御縁の近い方からお先に願ひます...
水野仙子 「響」
...それがしがお先をいたします」徳右衛門は戸をがらりとあけて飛び込んだ...
森鴎外 「阿部一族」
...「加川です」と銕太郎は会釈を返して云った、「妻が御厄介をかけたそうでお礼を申します」しづは口の中でそれに答え、ゆきをに向って、それではお先に、と挨拶した...
山本周五郎 「薊」
...お先方(さき)様のお名前は渋川様と御座いましたが……渋川ナニ吾様とか……」「エッ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...どうぞお先に」正成は湯殿口で...
吉川英治 「私本太平記」
...滂沱(ぼうだ)と、ふたすじの、白いものが、官兵衛の頬にもながれたとき、少し離れて、街道を見まわしていた渡辺天蔵は、「てまえは、お先に参ります...
吉川英治 「新書太閤記」
...二本の脛でお先駆けしていること...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そんなお人があるなら、又さん一人で、お先に立っても、止めはしないよ」五掌(て)でにぎりしめて、ぎゅうと、扱(しご)いてみると、伸びと反(そ)りとの調和に、無限な味と快感がおぼえられる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それでなお先生の芸術を云為(うんい)することができるのか...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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