...自分には都合のいい仕合わせであるのを知っていたからだ...
有島武郎 「或る女」
...このロケットがたいへん都合のいい乗物であった...
海野十三 「火星兵団」
...「顔を覚えるのが上手なのは都合のいいものだよ...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...気楽なたちの人はそのうちで自分に都合のいい気持のいいのだけを自由に振動させ...
寺田寅彦 「スパーク」
...正に都合のいいように仮設された擬装国民なのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...まったく都合のいい住所だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こんな都合のいい社会ができたろうか? 全人類が一様に総理大臣級だったら? 全人類が一様にお人好しだったら? どちらにしても...
永井隆 「この子を残して」
...そういう都合のいい金があるとは耳よりだな...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は単に自分に都合のいい例として御話を致します...
夏目漱石 「創作家の態度」
...財力ある貴公子や道楽息子(どうらくむすこ)の玩具に都合のいい贅沢品(ぜいたくひん)だから売れるのではあるまい...
夏目漱石 「余と万年筆」
...はりつけておけば巡査が都合のいい時に巡(まわ)ってきて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...堕落してゆくに都合のいいレディーメイド...
林芙美子 「新版 放浪記」
...阿房なことを言ふもんでねえだ! 悪魔を酒場のなかへ入れる馬鹿が何処の国にあるだ? 都合のいいことにやあね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...人足たちの動静を看視するのにもっとも都合のいい位置にあった...
山本周五郎 「さぶ」
...署長は養策に送られて玄関まで来ると「どうぞ御都合のいい御返事をお待ちしております」と繰り返して云った...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...都合のいい発表をしてもらおうと焦燥(あせ)っていたのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...非常に都合のいいことには...
吉川英治 「新書太閤記」
...私に未練があるからだと自分に都合のいい解釈をしたものだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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