...我々の理想を少しでも実行するに都合が好い――と言つた様な点を見付けたいんだ...
石川啄木 「札幌」
...相当の用が足りるので都合が好いといっておりますが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...構図、構成を修養するにも、都合が好い...
田山録弥 「小説新論」
...方々都合が好いように行きゃしない...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...足を洗うのに都合が好いようであった...
徳田秋声 「縮図」
...そこでなるべく乗客は中途で下す方が都合が好い...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...万事そうやれば双方のためにどのくらい都合が好いか知れんです」他の客が続いてこう云った時...
夏目漱石 「行人」
...言い現(あらわ)すのに都合が好いから借用する...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...他方からは大柄な人が乗るのに都合が好いといふのであつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...その目的を遂げるにひどく都合が好いと思つた...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...不思議な継母に会ふのには話などは流暢でない方が自分にとつては都合が好い気がした...
牧野信一 「蔭ひなた」
...この頃の小さな酒場の光りの具合は僕にとつては特別に都合が好い...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...こんな場合ほんとうに都合が好いと私は感心した...
牧野信一 「タンタレスの春」
...たゞ都合が好いことには...
牧野信一 「途上日記」
...都合が好いことには俺は空気にでも酔つ払ふことが出来るんだ...
牧野信一 「変装綺譚」
...ススキの花穂が高く挺出しているのは風を迎えるに都合が好いからである...
牧野富太郎 「植物記」
...「そこがなお都合が好いのさ...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お前の都合が好いなら...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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