...實行の生活に於いて、客觀は赤裸々に、その全面を呈露して「對象性」をとる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...野獣にはこの力が野獣なりに赤裸々に現われている...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...赤裸々に自然を書いたからである...
淡島寒月 「明治十年前後」
...経済組織が根本的に狂つてしまつて人間の生活が赤裸々になつた時に...
石川三四郎 「半農生活者の群に入るまで」
...吾人は完全なる努力の充実を全うせんがために、吾人の民族的理想の基礎を牢固(らうこ)ならしめむがために、勝てる者の天与の権威を、大胆に、赤裸々に、充分に発揮せしめざるべからず...
石川啄木 「閑天地」
...かく世間の妖怪を打破して赤裸々にするに対して...
井上円了 「おばけの正体」
...赤裸々に男女陰陽の關係を歌であらはしたり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...赤裸々に男女陰陽の關係を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして赤裸々に正直なところを打ち明けさせる...
高田保 「貸家を探す話」
...その論敵の氏と育ちと学問と素行と病気と失敗とを赤裸々に洗わせ...
太宰治 「もの思う葦」
...赤裸々にならなければいけない...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...吾々はも一度太古の赤裸々に返らなければならない...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...貧困は直ちに物質的生活を赤裸々にして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お互に赤裸々にぶつかり合うこともあり...
豊島与志雄 「別れの辞」
...人は生活を赤裸々にして羽毛蒲団(はねぶとん)の暖さと敷布(しきふ)の真白(ましろ)きが中に疲れたる肉を活気付けまた安息させねばならぬ...
永井荷風 「夏の町」
...それを精練してゐて己が赤裸々に生きないのが欧羅巴なるに反し...
中原中也 「詩に関する話」
...階級のいかんにかかわらず赤裸々(せきらら)の人間を赤裸々に結びつけて...
夏目漱石 「道楽と職業」
...もしわたしも、今なお自然の最初の規則のもとに自由で楽しい生活を送っているといわれるあの民族の中にいるのであったら、もっと積極的に、余すところなく、赤裸々に、自分を描き出してお目にかけたであろうと思います...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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