...實行の生活に於いて、客觀は赤裸々に、その全面を呈露して「對象性」をとる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...経済組織が根本的に狂つてしまつて人間の生活が赤裸々になつた時に...
石川三四郎 「半農生活者の群に入るまで」
...たゞ其任にある者、よくこの日東民族の大自覚に内省して、今回の事たる、たゞに東洋の平和のためのみならず、たゞに自家の利権保護のためのみならず、世界悠久の文明の進運の為めに、吾人が負へる民族的使命の下に健闘しつゝあるの一事を忘却するなく、最も大胆に、最も赤裸々に、最も荘厳に、吾人の要求を告白するの人たれば足る...
石川啄木 「閑天地」
...吾人は完全なる努力の充実を全うせんがために、吾人の民族的理想の基礎を牢固(らうこ)ならしめむがために、勝てる者の天与の権威を、大胆に、赤裸々に、充分に発揮せしめざるべからず...
石川啄木 「閑天地」
...赤裸々に男女陰陽の關係を歌であらはしたり...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そして赤裸々に正直なところを打ち明けさせる...
高田保 「貸家を探す話」
...若し彼等をして其の衷心の所信を赤裸々に告白するの勇氣だにあらしめむか...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...そうして恐るべきわが内部生活の秘密を赤裸々に暴露するものである...
寺田寅彦 「映画芸術」
...過去を懺悔し合い赤裸々になって...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...赤裸々にならなければいけない...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...吾々はも一度太古の赤裸々に返らなければならない...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...貧困は直ちに物質的生活を赤裸々にして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...階級のいかんにかかわらず赤裸々(せきらら)の人間を赤裸々に結びつけて...
夏目漱石 「道楽と職業」
...どんな現実をもっているかということを赤裸々に告げた...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...もしわたしも、今なお自然の最初の規則のもとに自由で楽しい生活を送っているといわれるあの民族の中にいるのであったら、もっと積極的に、余すところなく、赤裸々に、自分を描き出してお目にかけたであろうと思います...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その代りに人間の魂をドン底まで赤裸々に解放した...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...おのれを赤裸々に投げ出し得る強さが見られると思う...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...人間を赤裸々にすればそこには食欲...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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