...大山郁夫先生の三人を中心として...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...馥郁(ふくいく)たる匂(におい)とでもいいたい香(かおり)が其(そ)の辺にすることだった...
海野十三 「西湖の屍人」
...砲火そゝぐ南京(ナンキン)城は炉の如しかゝる夜(よ)も将士の征衣霜深し寒紅梅馥郁(ふくいく)として招魂社十二月九日 東京朝日新聞社より南京陥落の句を徴されて...
高浜虚子 「五百五十句」
...郁治は、「まだできるかできないか、やってみないんだとさ」とそばから言う...
田山花袋 「田舎教師」
...馥郁たる濃艶な花はおろか...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...富永郁子よ、これまでは普通の愛慾のいきさつである...
豊島与志雄 「常識」
...ただ郁太郎の面倒(めんどう)は頼みますぞ」「郁太郎はわたしの子ですもの」お浜はついと立って出て行きます...
中里介山 「大菩薩峠」
...郁太郎をつれてとにかくこの家を出て...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の抱いているこの郁太郎のことだとばっかり考えていたのに相違ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっそこの貧乏が郁太郎様にもよい教師――果して...
中里介山 「大菩薩峠」
...長尾郁子の急死という破局に到って暗転したのであるが...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...化粧もろくにしないらしい處女の肌には若さが馥郁(ふくいく)と匂つて銀色のうぶ毛の見えるのさへ何んとも言へない新鮮さです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...香氣馥郁(ふくいく)たるものを殘して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...天地馥郁(てんちふくいく)として...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...ところで冒頭の青鞜社の起因について述べるなら、一千八百五十年にロンドンで開かれた美術家の会合へ或る女流文士が Blue-Stocking(青色の靴下)を穿いてでかけたところからの名称で、宇野浩二氏の『文学の三十年』によると、平塚雷鳥、岡本かの子、三ヶ島葭子、原阿佐緒、伊藤野枝、荒木郁子、尾竹紅吉(今の富本一枝)、長沼智恵子後の高村光太郎夫人他数名を同人としてゐるが、「青鞜社が、その第一条の、「女流の天才を生む」どころか、「女流文学の発達」にさへ成功しなかつたのは(中略)女性解放を叫んだ人たちが叫んだだけに終つて、結局、教育のある、徒(ただ)の女に戻つたのか、厳しく云へば、元もと徒(ただ)の女であつた人が、高等以上の教育を受け、ある人は哲学をやつたが唯いくらか頭がよかつただけ、或る人は女性解放といふ理論の熱病にかかつただけ、もつとひどい人は新しい女と云ふ言葉に魅せられただけ」のための失敗であつたらうと、宇野氏は鋭く論断してゐる...
正岡容 「大正東京錦絵」
...そこには益山郁之助と上原...
山本周五郎 「いさましい話」
...ちらと彼女の白い顔を見た郁次郎の眼(まな)ざしは...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...たたたたッと、犬のように迅(はや)い男の影が、附近の木蔭から走り出したと思うと、「郁次郎ッ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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