例文・使い方一覧でみる「邸」の意味

...この怪邸宅の主である魔人辻川博士が妖術をもってこんなグロテスクな生き物を作ったのではないかということだった...
海野十三「地球盗難」

...総督官邸は今でもそこにある... 総督官邸は今でもそこにあるの読み方
高見順「いやな感じ」

...眼の前の大きな邸宅が大砲か爆弾に破壊されて... 眼の前の大きな邸宅が大砲か爆弾に破壊されての読み方
武田麟太郎「大凶の籤」

...自分が生れた時は下二番町の立派な邸（やしき）に住んでいた... 自分が生れた時は下二番町の立派な邸に住んでいたの読み方
谷崎潤一郎「痴人の愛」

...同胞達も次第に堀川の邸にその身を近づけて行くことの出來るのを喜ぶやうな形になつて行つた...
田山花袋「道綱の母」

...邸内でも調練があって... 邸内でも調練があっての読み方
内藤鳴雪「鳴雪自叙伝」

...邸から、明日とも云わず、叩き出すって――俺（おいら）あ、胸がすっとしたよ」「そうかい」「こいつ、何をぼんやりと――庄公っ、あの女に惚れやがったな」職人が、太い声をした... 邸から、明日とも云わず、叩き出すって――俺あ、胸がすっとしたよ」「そうかい」「こいつ、何をぼんやりと――庄公っ、あの女に惚れやがったな」職人が、太い声をしたの読み方
直木三十五「南国太平記」

...綱手は、江戸の邸にいて、月に一度、外へ出るか出ずに、男は、八郎太と、小太郎と、それから、益満とだけにしか、口を利く機が無かった...
直木三十五「南国太平記」

...能登守の乗物は無事に邸へ帰るのは帰ったけれど... 能登守の乗物は無事に邸へ帰るのは帰ったけれどの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...元の支配の邸にいた犬ではござらぬか」「うむ」こう言ってムク犬を評していたものもありましたけれど...
中里介山「大菩薩峠」

...本人が叔父の邸宅にずっといたと思っていた... 本人が叔父の邸宅にずっといたと思っていたの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「王冠の重み」

...昔の邸宅で一緒に暮らせます」フェンウィックが老人をあごで人払いした...
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「謎の四つ指」

...取り立て屋が邸内を差し押さえていた晩です... 取り立て屋が邸内を差し押さえていた晩ですの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「煉獄」

...先に邸のほうへ寄って見た... 先に邸のほうへ寄って見たの読み方
紫式部與謝野晶子訳「源氏物語」

...いかにも立派な邸ではあるが... いかにも立派な邸ではあるがの読み方
森鴎外「鼠坂」

...「航空研究所」と「前田侯邸」との間の通りと云われればよいのです...
柳宗悦「日本民藝館について」

...郭はぜひなく彼の邸へ立ち寄った... 郭はぜひなく彼の邸へ立ち寄ったの読み方
吉川英治「三国志」

...夫人を邸の外へ拉（ら）して行こうと努めた... 夫人を邸の外へ拉して行こうと努めたの読み方
吉川英治「日本名婦伝」

「邸」の読みかた