...されば此等の半身の邂逅は多く「罪」の名に於いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...この店先きで折々邂逅(であ)う五分刈の大きな頭の近眼鏡をギラギラ光らした青年があった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...野枝さんとは数年前に銀座で邂逅(であ)った時に大杉が紹介してくれた...
内田魯庵 「最後の大杉」
...ふと邂逅(かいこう)することができたみたいな...
高見順 「如何なる星の下に」
...まあお嬢さんはお片附きになりましたか』とか言つて互ひに不意の邂逅を語り合つてゐるのであつた...
田山録弥 「くづれた土手」
...途中などで邂逅(でつくは)すと...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...信濃町(しなのまち)から同じ学校の女学生とおりおり邂逅してはすっぱに会話を交じゆることも...
田山花袋 「少女病」
...世間の為めに自己が失はれて了ふやうなことに往々にして邂逅する...
田山録弥 「須磨子の死」
...なるほど私と三谷氏との邂逅も偶然だつたが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...イスラエル民族と彼との最初の邂逅(かいこう)であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分のペースに邂逅しているのである...
中井正一 「脱出と回帰」
...あまりの意外な邂逅(かいこう)に二人は暫く口が利(き)けない...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕が預って置く」私は思掛けずにモニカの肖像を手に入れたので再び彼女に邂逅(めぐりあ)う前兆のような気がして嬉しかった...
松本泰 「日蔭の街」
...生絹はきょうこの男に再度も邂逅(かいこう)することで何やら宿縁に似たものを感じたが...
室生犀星 「荻吹く歌」
...一は敬軒が谷文晃に「茶山鵬斎日本橋邂逅図」を作らせ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...邂逅于藝藩頼千祺...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...女にして若し偶(たま/\)京水に邂逅しなかつたら...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...父子(ふし)の邂逅(かいこう)はむなしく小太郎山(こたろうざん)の砦(とりで)はあやうしいつか...
吉川英治 「神州天馬侠」
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