...意外なる邂逅有馬温泉の駐在所における何時聞かの前後不覚の睡眠に帆村もすこしく元気を回復したようであった...
海野十三 「蠅男」
...とぼ/\歩いてゐる一人の小娘に邂逅(であ)つた...
薄田泣菫 「茶話」
...万葉詩人の「詠水江浦島子歌」に曰く、春日之、霞時爾、墨吉之、岸爾出居而、釣船之、得乎良布見者、古之事曽所念、水江之、浦島児之、堅魚釣、鯛釣矜、及七日、家爾毛不来而、海界乎、過而榜行爾、海若、神之女爾、邂爾、伊許芸※、相誂良比、言成之賀婆、加吉結、常代爾至、海若、神之宮乃、内隔之、細有殿爾、携二人入居而、老目不為、死不為而、永世爾、有家留物乎、世間之、愚人之、吾妹爾、告而語久、須臾者、家帰而、父母爾、事毛告良比、如明日、吾者来南登、言家礼婆、妹之宮答久、常世辺爾、復変来而、如今、将相跡奈良婆、此篋、開勿勤常、曾已良久爾、堅目師事乎、墨吉爾、還来而、家見跡、宅毛見金手、里見跡、里毛跡金手、恠常、所許爾念久、従家出而、三歳之間爾、墻毛無、家滅目八跡、此筥乎、開而見手歯、如本来家者将有登、玉篋小披爾、白雲之、自箱出而常世辺、棚引去者、立走、叫袖振、反側足受利四管、頓、情消失奴、若有之、皮毛皺奴、黒有之、髪毛白斑奴、由奈由奈波、気左倍絶而、後遂、寿死祈流、水江之、浦島子之、家地見、此物語のはじめて、我国史に見えしは、『日本書紀』なる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...ふと邂逅(かいこう)することができたみたいな...
高見順 「如何なる星の下に」
...なるほど私と三谷氏との邂逅も偶然だつたが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...時の再びの邂逅としてのリズムの本質を見いだそうとする...
中井正一 「リズムの構造」
...わたくしは寧この邂逅をさいはひに彼を懐柔して二人がその後の動作を探つて見るに如くはないと思定め...
永井荷風 「来訪者」
...かくのごとき人間に邂逅(かいこう)する英国だから...
夏目漱石 「倫敦消息」
...後に私が東京へ出た時高輪でフイと橋本に邂逅(めぐりあ)ひ...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...善魔と悪魔まあ兎に角貴方との邂逅を祝しませう―淋しい人生ぢやありませんか全く生きてゐる事がイリウジヨンではないかと思ふ事さへありますよ或ひはそうかも知れないけれど此頃つくづく性慾から離れた心臓が機関車になるやうな恋がしてみたいと思ひます...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...そういう二人の邂逅(かいこう)は...
火野葦平 「花と龍」
...何でもない邂逅(かいこう)のように見えた...
堀辰雄 「菜穂子」
...孤軒老師に邂逅(かいこう)した一条や...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...なおこの一夜の邂逅(かいこう)に興を催した翁の句...
柳田国男 「木綿以前の事」
...蔦之助(つたのすけ)の三人が久(ひさ)しぶりで邂逅(かいこう)した竹童(ちくどう)をなかに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...戦場から戦場の生涯に行き迷(はぐ)れたままのように――久しぶりの邂逅(かいこう)だった...
吉川英治 「親鸞」
...私はこの偶然な邂逅(かいこう)という宿命的な出来事に...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...あの最初の邂逅(かいこう)の夜に...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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