...この緑のランプの火屋(ほや)を風に吹き折られる所だつた...
芥川龍之介 「新緑の庭」
...暗いものの標語に花火屋の行燈(あんどん)というが...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...日本橋横山町二丁目の鍵屋(かぎや)という花火屋へせっせと買いに通ったものである...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...銅・真鍮・鉄の針金、いろいろな形式の竹、糸と紐、大錐、ネジ錐、皿、端書、亜鉛板、鉄葉(ブリキ)、鉛の銃弾、古い腰掛、浅い木造の桶、箱の蓋、独楽、薄い板、葡萄酒の瓶、硝子の管、バケツ、洋灯の火屋、紙、厚紙、皮の切れはし、銅貨、貝殻、葡萄酒杯、水のみ、護謨管、水銀、蝋燭、硝子瓶、護謨毬、各種の縫針、麦藁、婦人用鋏、磁器の鉢、コップ、提灯、算盤玉、紙製の茶入、僧侶の鈴、製図板、鉤針、鏡面用硝子、並に普通の板硝子、拡大鏡、羽根、封蝋、硫酸、時計の発条、小瓶、漏斗...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ランプの火屋(ほや)を研(みが)いてゐた...
石川啄木 「足跡」
...薄暗く火屋(ほや)の曇つた...
石川啄木 「鳥影」
...蝋燭火(ろうそくび)へ紙火屋(かみぼや)のかかった灯(あかり)の向うへ...
泉鏡花 「歌行燈」
...玉(ぎょく)の丸火屋(まるぼや)の残燈(ありあけ)を包んで載せて...
泉鏡花 「婦系図」
...荒火屋(アラビヤ)...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...五分心(ごぶじん)を蒲鉾形(かまぼこなり)に点(とも)る火屋(ほや)のなかは...
夏目漱石 「虞美人草」
...容易に煤(すす)で曇った火屋から眼を離さなかった...
夏目漱石 「道草」
...腰を屈めてその火屋の中に手を入れました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花火屋とか」「ありましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花火屋に居候をして居たこともある相です」「それから」「煙草好きも伯次さんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夏場はことに賑やかで団扇(うちわ)片手に浴衣(ゆかた)がけ一家そろってぞろぞろ、花火屋、虫屋、金魚屋の前は人の山、今戸焼の鉢へ稗(ひえ)をまいて案山子(かかし)や白鷺をあしらった稗蒔(ま)き、風鈴のついた釣りしのぶなど下町のおかみさん唯一のお買物、江戸情調の名残りは明治の末年まで続いて、そろそろ新時代の絵ハガキ屋、いかがわしい特許品、バナナのたたき売り、メリヤスの投売りなどの跋扈(ばっこ)時代となり、市区改正や交通整理で縁日も追い追いに邪魔もの扱い...
山本笑月 「明治世相百話」
...蓮台野(れんだいの)には火屋(ほや)れいがん堂など厳(いか)めしく作り...
吉川英治 「新書太閤記」
...銀の籠目(かごめ)の火屋(ほや)を掛けた手炉の端をそっと頒(わか)つぐらいなものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...青磁(せいじ)の火屋(ほや)がはいっている...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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