...老親の希望を遺憾なく満足させるは...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...其要求の通りに作物が遺憾なく目的を達して居るのである...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...さてここに人事が遺憾なく行われ...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...もう体は遺憾なく束縛されて何うすることも出来なくなつてゐた...
田山録弥 「百日紅」
...個性の表現は遺憾なく現はされたりと考ふ...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...この間に先生の歴史物または考證文學は遺憾なく完成された...
永井荷風 「鴎外記念館のこと」
...初めて水素原子のスペクトルについて遺憾なく説明を施した...
長岡半太郎 「物理學革新の一つの尖端」
...遺憾なく蹂躙(じゅうりん)された一大衝動を捲き起したというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...八畳の実験室もまあ遺憾なく利用されている形である...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...何も知らずに……まさに私の過ちでした」学生はその天分を遺憾なく発揮して...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...かれこれ対照してなるべく遺憾なくその文を収拾整復し得て大いに考古学者どもに裨益した...
南方熊楠 「十二支考」
...大量生産で資本主義の弊を遺憾なく暴露した円本出版は...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...遺憾なく辯駁してある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...遺憾なく示している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この一事でも遺憾なく説明されている...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...心理遺伝の発作である事を遺憾なく説明しているのだ……すなわち狐憑きはその発作の最中に妙な獣(けもの)じみた身振りをしたり飯櫃(めしびつ)に面(つら)を突込んだり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...矢張(やは)り遺憾なく二人の特徴を発揮している...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……但(ただし)新聞社には遺憾なく手を廻わしたものと見えて...
夢野久作 「爆弾太平記」
便利!手書き漢字入力検索