...遺憾なく示してゐる...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...彼等の矮小卑吝は遺憾なく此の一言中に暴露されてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...然(しか)るに遺憾ながら今日の支那の政府はその任に堪うるにはあまりに薄弱である...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...遺憾なく準備する必要があるのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...しかし遺憾ながら砂糖量が多過ぎるため...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...昔の文芸を遺憾なく改革して了つたのは!今の小説は...
田山録弥 「小説新論」
...遺憾ながらまだ颱風の深度対頻度の統計が十分に出来ていないようであるが...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...併し遺憾ながら日本物は映画に折角大事な動作(モーション)が発達しておらず...
戸坂潤 「思想としての文学」
...愚劣であっても時には遺憾ながら相手にしなければならない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...また一つ遺憾なのは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...こゝにも亦遺憾なく掬(きく)することができるやうな気がするのである...
永井荷風 「勲章」
...遺憾ながら我々は敵であると...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...その他本誌の読者になじみの深い小酒井不木氏、森下雨村氏なども探偵小説を発表されているということであるが、遺憾ながら、私はまだ読んでいない...
平林初之輔 「日本の近代的探偵小説」
...左大臣家では東の御殿をみがくようにもして設備(しつら)い婿君を迎えるのに遺憾なくととのえて兵部卿(ひょうぶきょう)の宮をお待ちしているのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...……が……しかしその事に就(つき)ましては遺憾ながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...百名は遺憾なく近来の慾をみたした...
吉川英治 「三国志」
...策謀趣味を捨てない義昭(よしあき)の本領を遺憾なくあらわしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...きっと勝ちきることができるか)と、自分で自分に向って糺(ただ)してみると、遺憾ながら、心の隅に一脈の脆(もろ)い層を認めないわけに行かなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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