...しかし遺憾ながら砂糖量が多過ぎるため...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...遺憾ながら、未完のままお手許にお送りいたしますから、何卒令弟の絶筆として、故人生前の意志どおりに御取り計らい下さいますれば、幸いこれに過ぎませぬ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...それこそ淫婦(いんぷ)の面魂(つらだましい)を遺憾なく露(あら)わした形相(ぎょうそう)でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...遺憾ながらあなたを懲らさねばならん...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...遺憾ながらそのシガーの大きさや重量や当日の気温湿度気圧等の記載がない...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...遺憾ながらまだだれもそこまで研究をした人はないようである...
寺田寅彦 「涼味数題」
...――ル・ボンの観念論的歴史観(乃至社会観)は、フロイトの群衆心理学によって、誠に遺憾なく、観念論的に補足されたのを見ないか...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...有機的「場」の全体性を「遺憾なく見究める」ことが出来れば幸だ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...ただ遺憾なことが二つありました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...自分は河内國から來る商人を待合せる約束なので遺憾ながら行けないといふのであつた...
長塚節 「菜の花」
...誠に遺憾なことには...
野村胡堂 「胡堂百話」
...遺憾ながら明かになってしまいました...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...唯(ただ)今日の文明主義に変化して開国一偏に国事を経営して呉(く)れゝば遺憾なしと思えども...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...だが、もしこの申出を拒絶なされば、遺憾ながら、暁を待たずに城内へ殺到し、嬰児(あかご)の果てにいたるまで、一人残らず殺して廻るだけだ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...遺憾ながらその祭文歌の内容が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ゆるゆるお話を聴かせて頂く暇の無いのも遺憾な事であつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...遺憾なきを期していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...エロア――遺憾ながら...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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