...融通の利(き)く頭脳の持ち主だとは遺憾ながら己惚(うぬぼ)れる事が出来なかった...
芥川龍之介 「疑惑」
...遺憾ながらナポレオンはドイツの兵隊に容易には勝てなくなってしまいました...
石原莞爾 「最終戦争論」
...それを遺憾なくわからす術(すべ)のないのが焦躁(もどか)しかった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...昔は気象観測というものがなかったから遺憾ながら数量的の比較は出来ないが...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...誠に遺憾なことである...
寺田寅彦 「天災と国防」
...遺憾ながら私自身にもよくわからない...
寺田寅彦 「笑い」
...遺憾なきあたわざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この社会こそ実に武備機関の遺憾なく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...何人(なんぴと)も真面目(まじめ)にこれを聞くものなきぞ遺憾なる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...之は遺憾ながらアリストテレス的学問法の代表的な部分ではなかった...
戸坂潤 「科学論」
...尤も彼には遺憾ながら十九世紀以来の社会科学的範疇がないのだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...遺憾ながら一個の社会現象だということになる...
戸坂潤 「社会時評」
...個性の表現は遺憾なく現はされたりと考ふ...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...また一つ遺憾なのは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...」問題は此に遺憾なく解決せられた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...遺憾なく示している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかも微塵も鼻の表現をたじろがせずに常に先方に遺憾なき感動を与えるのをお茶の子仕事と心得ているのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...甚だ遺憾なりともいえよう...
吉川英治 「新書太閤記」
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