...遺憾ながら、道教徒と禅の教義とに関して、外国語で充分に表わされているものは今のところ少しもないように思われる...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...奴隷の軍隊としての惨虐性を中国において遺憾なく発揮した...
田中英光 「さようなら」
...ただ三色版などで見るこれらの絵について自分が多少でも面白味を感ずる色彩の諧調は津田君の図案帖に遺憾なく現われている...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...遺憾ながら私自身にもよくわからない...
寺田寅彦 「笑い」
...例の日本地歴学会の某氏は「史跡荒しの墳墓発掘は社会風教上遺憾なり」として...
戸坂潤 「社会時評」
...処が彼等は遺憾ながら経済理論家や政治社会評論家ではあっても...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...愚劣であっても時には遺憾ながら相手にしなければならない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...吾人は遺憾ながら斯の如き事実の早晩現出すべきを予言したる事あり...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...個性の表現は遺憾なく現はされたりと考ふ...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...また一つ遺憾なのは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...こゝにも亦遺憾なく掬(きく)することができるやうな気がするのである...
永井荷風 「勲章」
...遺憾なくこの窃盗に成功したルパンの非凡なる手の中(うち)には誰も舌を巻いて感嘆せぬわけにはゆかなかった...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...遺憾ながら、みんな自制心を失いました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...ここでも依然粗忽者の性格は言葉のはしばしに遺憾なく...
正岡容 「我が圓朝研究」
...とかく流儀争ひなどのために子供のやうな喧嘩を始めて折角の計画も遂に画餅(がべい)に属するに至つたのは遺憾な事である...
正岡子規 「病牀六尺」
...しかし遺憾ながら爆弾漁業なるものの遣り方を実際に見た者が生憎(あいにく)...
夢野久作 「爆弾太平記」
...そのほかの敵将は」「遺憾ながらみな逃げたようであります」「いや...
吉川英治 「三国志」
...遺憾なきを期していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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