...信吾が遲く起きて...
石川啄木 「鳥影」
...そして昨晩(ゆうべ)も遲くまで...
石川啄木 「病院の窓」
...芥川は死なうといふのにダンス場をみなければ時勢に遲れるとか...
小穴隆一 「二つの繪」
...大穴牟遲の神に嫁(あ)はむ」といひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...かれ多遲摩毛理(たぢまもり)...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...眞の文化的思想的に自覺を生ずるのは是より遙に遲れるのが常である...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...乾板は餘りに鋭敏で又遲鈍である...
長塚節 「教師」
...それに心附いた時は遲かつた...
南部修太郎 「猫又先生」
...遲い朝飯をやり乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「御用に早い遲いはないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「今朝此處を開けた鍵は?」「主人があまり遲いので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...遲いと私が眠くなるから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梅には遲く櫻には早く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なじかは春の歩み遲くわが故郷(ふるさと)は消え殘る雪の光れるわが眼になじむ遠き山山その山脈(やまなみ)もれんめんと煙の見えざる淺間は哀し今朝より家を逃れいで木ぬれに石をかくして遊べるをみな來りて問ふにあらずばなんとて家路を教ふべきはやも晝餉になりぬれどひとり木立にかくれつつ母もにくしや父もにくしやとこそ唄ふなる...
萩原朔太郎 「春の來る頃」
...ごめんなさい」「あんまり遲いので...
林芙美子 「多摩川」
...ずんずんひとりで先きへ行つてしまふ私の言葉に遲れまいとしてせつせとペンを動かしてゐる私の手が痛くて閉口だ...
堀辰雄 「鳥料理」
...遲かつたやうな氣がするよ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...――學問をしなければ今の農村からでも遲れてしまひます...
吉川英治 「折々の記」
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