...敢て六號にすれば遲れますよと活版屋が云つた爲にあらず...
石川啄木 「消息」
...今日は大層遲かつたぢやございませんか?』『ああ...
石川啄木 「天鵞絨」
...手古奈は今更夕飯の仕度の遲くなつたに氣がついて...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...また遲くなつたと申しわけをした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄の遲い歩みが橋の上に進むと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...宇遲(うぢ)の若(わき)郎女一柱...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...「遲くなりました」と言つて一人の小僧がガラスを嵌めた小さい額を持つて來た...
高濱虚子 「續俳諧師」
...饂飩(うどん)が竭(つ)きて茶碗(ちやわん)が亂雜(らんざつ)に投(な)げ出(だ)された時(とき)夜(よる)の遲(おそ)いことに無頓着(むとんぢやく)な彼等(かれら)はそれから暫(しばら)く止(と)めどもなく雜談(ざつだん)に耽(ふけ)つた...
長塚節 「土」
...十六夜の月は少し遲く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嫁(とつ)ぎ遲れになり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...番頭の徳松は主人の代理に下谷へ行つて御馳走になつて遲く歸つたし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...然しながら奧州はやはり依然として文明進歩の遲々たる所で...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...少(すこ)し時刻(じこく)は遲(おく)れたれど車(くるま)ならば遂(つ)ひ一ト飛(とび)...
樋口一葉 「十三夜」
...私たちの進行は遲々(ちゝ)たるもので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...お客は夜遲く歸つて來て...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...作業遲々たる時は...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...」「今晩は少し遲くなるかもしれません...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...「少々遲ればせながら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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