...更に適切に云へば資料の精(ゲーニウス)と空想の精(フアンタジーゲーニウス)とが神會融合してゐることが必要だと云ふ意味である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...寧ろ自然主義的精神が文藝上に占め得る領土の範圍――更に適切に言へば...
石川啄木 「硝子窓」
...――も少し適切に云ふと...
石川啄木 「雲は天才である」
...それは一等適切に「深夜の市長」と呼ばれる人物を云いあらわしているだろう...
海野十三 「深夜の市長」
...それは天然の押入といったのが一等適切に云いあらわしているような土窟であった...
海野十三 「深夜の市長」
...あのときの恐怖を適切に云い現わすことは出来ません...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...それがいかにも性慾的にかけ離れてしまった女夫(めおと)の秘事を婉曲(えんきょく)ながら適切に現わしているのに気づいて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...一層適切にいうと...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...これらのものについて一層適切に論じるためには...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それが階級性の考察に基いてこそ最も適切に考察されるべきであって...
戸坂潤 「再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて」
...今晩の道庵の身の上には甚(はなは)だ適切にはあてはまらないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...なおこの理を適切に申しますと...
夏目漱石 「中味と形式」
...一層それが適切にぴったりとする...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...更に適切に言えば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...第三に、自然現象と同じくあらゆる精神現象においても、確かな原則として確立できることだが、ある原因が複数の部分から成り、その数の変動に従って、結果が増減する場合は常に、適切に言えば、複数の結果は、一つの結果の合成であり、原因の各部分から生じるいくつかの結果の結合に起因する...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...彼自身の立場を甚だ適切に言ひ表はしてゐる...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...翁の性格を最適切にあらわしているものだけを挙げてアトは略する...
夢野久作 「近世快人伝」
...この関係を最も適切に言い現わすため...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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