...なぜだろう? なぜ彼は遥々(はるばる)友を訪問して戸を叩くことが出来ないのだろう? 叩いたからと云って咎(とが)められるのでもなければ彼が叩こうとする手を止めるのでもない...
李光洙 「愛か」
...目も遥々(はるばる)となって恍惚(うっとり)しながら...
泉鏡花 「霰ふる」
...遥々(はるばる)と故郷(おくに)から引取られて出て来なすっても...
泉鏡花 「薄紅梅」
...こんなに遥々来た宇宙を...
海野十三 「宇宙尖兵」
...そのことで遥々(はるばる)南海の孤島(ことう)からやって参りました」「毒瓦斯の研究か...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...師匠の鶯も元来そう云う風にして人為的に仕込まれた鶯であり有名なのは「鳳凰(ほうおう)」とか「千代の友」とか云った様にそれぞれ銘(めい)を持っているさればどこの誰(だれ)氏の家にはしかじかの名鳥がいると云うことになれば鶯を飼(か)っている者は我が鶯のために遥々(はるばる)とその名鳥の許(もと)を訪ね啼き方を教えてもらうこの稽古を声を附けに行くと云い大抵(たいてい)早朝に出かけて幾日も続ける...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...いま眠りから醒(さ)めたように遥々(ようよう)として見え渡ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...都から遥々旅をして来た人だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...紀昌は遥々(はるばる)飛衛をたずねてその門に入った...
中島敦 「名人伝」
...人間が遥々(はるばる)山越(やまごえ)をして坑夫になりに来たんだとは認めていない...
夏目漱石 「坑夫」
...違い海辺の国の美しい歌妓に恋して遥々と汽車に運ばれて行く主人公の為に...
牧野信一 「蝉」
...遥々と海を渡つて来るなんて...
牧野信一 「南風譜」
...風流さうな顔つきを曝して遥々とやつて来た私をわらつた...
牧野信一 「冬物語」
...その頃未だ文科大学生であつたRが私の作品を慕つて遥々と訪れ...
牧野信一 「満里子のこと」
...彼女達が遥々と勇んで来た...
牧野信一 「山を越えて」
...遥々(はるばる)絶讃の辞を送ってきた...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...遥々(はるばる)と是を一処に寄せ集めた...
柳田国男 「海上の道」
...遥々リーヴンくんだりから...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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