...ただ遥々(はるばる)と畷(なわて)を奥下りに連った稲塚の数ばかりであるのに...
泉鏡花 「遺稿」
...遥々(はるばる)欧洲の戦場に参戦して不幸にも陣歿したわが義勇兵たちのため建立(こんりゅう)してあった忠魂塔と...
海野十三 「東京要塞」
...そのことで遥々(はるばる)南海の孤島(ことう)からやって参りました」「毒瓦斯の研究か...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...遥々奥州へも下つてみたのである...
小穴隆一 「又三郎の学校」
...そうして遥々(はるばる)迎えにまで来てくれたのだから...
寺田寅彦 「議会の印象」
...昔の不便な時代に遥々(はるばる)長崎まで行くだけの熱心があったから...
寺田寅彦 「断片(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...東京から遥々(はるばる)見送って来た安兵衛という男が...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...いま眠りから醒(さ)めたように遥々(ようよう)として見え渡ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...遥々(はるばる)の波路をたどってここまで来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...日本が好きで遥々(はるばる)独乙から...
中原中也 「散歩生活」
...彼女がそんな重さうな何々色の布などを遥々と買ひに出かける姿を想像したゞけでも何だか憶劫だつた...
牧野信一 「悪筆」
...遥々と海を越えて行く薄ら甘い情けなさに酔つた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...母と私は遥々と花見に出かけるのが常だつた...
牧野信一 「海棠の家」
...遥々と汽車に乗つて来たといふのに一日まる潰しさ...
牧野信一 「毒気」
...遥々と海を渡つて来るなんて...
牧野信一 「南風譜」
...人に好かれる質だと見へて遥々と会ひに来る友達が何時も絶えなかつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...遥々(はるばる)と船越(ふなこし)村の方へ行く崎の洞(ほこら)あるところまで追い行き...
柳田国男 「遠野物語」
...遥々これへ来たものです...
吉川英治 「三国志」
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