...遥々(はるばる)この岩屋島を訪れたのも...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...二十九年と七カ月の歳月(としつき)を費やし遥々(ようよう)万里の波濤(はとう)を越えて漂着したこの一個の函をめぐって...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...夫人は遥々(はるばる)東京より来訪せる夫君の親友井沢判事饗応(きょうおう)のため...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...遥々(はるばる)万斛(ばんこく)の好意をもって来朝された印度の太子さえも日本一流の大会社にかかっては――一流も一流日本においては三池か三矢かと並び称されるくらいのこの一流大会社の社員たちにかかっては...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...遥々(はるばる)の波路をたどってここまで来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...自ら遥々カヤンガル島に渡り...
中島敦 「南島譚」
...紀昌は遥々(はるばる)飛衛をたずねてその門に入った...
中島敦 「名人伝」
...また遥々(はるばる)父を尋ねに日向(ひゅうが)まで下(くだ)る娘の態度から...
夏目漱石 「行人」
...伏して惟(おもんみ)れば関節が弛(ゆる)んで油気がなくなった老朽の自転車に万里の波濤(はとう)を超(こ)えて遥々(はるばる)と逢いに来たようなものである...
夏目漱石 「自転車日記」
...遥々と海を越えて行く薄ら甘い情けなさに酔つた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...都の花やかさに憧れて遥々と出かけて来た気の利かない田舎の青年が...
牧野信一 「鏡地獄」
...違い海辺の国の美しい歌妓に恋して遥々と汽車に運ばれて行く主人公の為に...
牧野信一 「蝉」
...風流さうな顔つきを曝して遥々とやつて来た私をわらつた...
牧野信一 「冬物語」
...遥々(はるばる)絶讃の辞を送ってきた...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...カステラ一箱持って遥々(はるばる)錦城館のお富(この艶婦の事は...
南方熊楠 「十二支考」
...遥々(はるばる)と是を一処に寄せ集めた...
柳田国男 「海上の道」
...南洋貿易の小美田氏に伴われて遥々来朝...
山本笑月 「明治世相百話」
...こんなにも遠くまで遥々やって来たのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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