...目も遥々(はるばる)となって恍惚(うっとり)しながら...
泉鏡花 「霰ふる」
...遥々(はるばる)我を頼みて来し...
泉鏡花 「活人形」
...そのことで遥々(はるばる)南海の孤島(ことう)からやって参りました」「毒瓦斯の研究か...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...師匠の鶯も元来そう云う風にして人為的に仕込まれた鶯であり有名なのは「鳳凰(ほうおう)」とか「千代の友」とか云った様にそれぞれ銘(めい)を持っているさればどこの誰(だれ)氏の家にはしかじかの名鳥がいると云うことになれば鶯を飼(か)っている者は我が鶯のために遥々(はるばる)とその名鳥の許(もと)を訪ね啼き方を教えてもらうこの稽古を声を附けに行くと云い大抵(たいてい)早朝に出かけて幾日も続ける...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...遥々(はるばる)の波路をたどってここまで来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...遥々(はるばる)と東海道を下って空(くう)をつくように江戸をめざして進んだ時の...
中里介山 「大菩薩峠」
...遥々(はるばる)ここへ旅に来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...都から遥々旅をして来た人だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...私が遥々此の港まで身を避けて居るのに女は私に苦悶させようとして待つて居たものゝやうであつた...
長塚節 「隣室の客」
...彼女がそんな重さうな何々色の布などを遥々と買ひに出かける姿を想像したゞけでも何だか憶劫だつた...
牧野信一 「悪筆」
...僕は祖母や母に伴れられて遥々と凧見物に出かけたものだ...
牧野信一 「鱗雲」
...遠国から遥々都へ遊学に出た青年で...
牧野信一 「松竹座を見て(延若のこと)」
...違い海辺の国の美しい歌妓に恋して遥々と汽車に運ばれて行く主人公の為に...
牧野信一 「蝉」
...遥々と汽車に乗つて来たといふのに一日まる潰しさ...
牧野信一 「毒気」
...襄陽の張嘉(ちょうか)という一漁翁(ぎょおう)が、「夜、襄江(じょうこう)で網をかけておりましたところ、一道の光とともに、河底からこんなものが揚がりましたので」と、遥々、その品を、蜀へたずさえてきて、孔明に献じた...
吉川英治 「三国志」
...遥々北国から来たかいがあった」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...遥々(はるばる)これへ着いたのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...遥々リーヴンくんだりから...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索