...或は遥々東京まで来てから...
會津八一 「支那の明器」
...長く波形になって遥々(はるばる)と何処までともなく奥の院の雲の果まで...
泉鏡花 「遺稿」
...遥々(はるばる)太子の後を慕ってボンベイから日本へ来朝したばかりの身の上だということなのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...昔の不便な時代に遥々(はるばる)長崎まで行くだけの熱心があったから...
寺田寅彦 「断片(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...東京から遥々(はるばる)見送って来た安兵衛という男が...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...都から遥々旅をして来た人だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...客の中には斉にいる孟丙殿の母上の関係の方々も遥々見えているようです...
中島敦 「牛人」
...日本が好きで遥々(はるばる)独乙から...
中原中也 「散歩生活」
...遥々と海を越えて行く薄ら甘い情けなさに酔つた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...遥々と汽車に乗つて来たといふのに一日まる潰しさ...
牧野信一 「毒気」
...その頃未だ文科大学生であつたRが私の作品を慕つて遥々と訪れ...
牧野信一 「満里子のこと」
...村の人々は大概通つてしまつた後だと見えて続いて来る群集は近郊近在から遥々と遠足して来た樽野の見知らぬ顔が多かつたが...
牧野信一 「村のストア派」
...遥々(はるばる)絶讃の辞を送ってきた...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...沖へ遥々(はるばる)と出て見たけれども...
柳田国男 「海上の道」
...遥々(はるばる)と船越(ふなこし)村の方へ行く崎の洞(ほこら)あるところまで追い行き...
柳田国男 「遠野物語」
...東京で恋の真似事をしておりました女給の鞆岐(ともえだ)久美子というのが、遥々、北海道まで尋ねて来て、思いがけなく面会に来てくれたのです...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...何をいうにも内地から遥々(はるばる)の海上を吾輩が自身に水先案内(パイロテージ)して...
夢野久作 「爆弾太平記」
...胃腸病には日本一だというその山奥の白骨温泉に一箇月間滞在の予定で遥々駿河の沼津からやって来て居り...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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