...此方の忙しい時であらうが何であらうが考へ無しなんだから遣り切れないやね」女將は斯ういふ事を喋り乍ら手ばしこく大きな飯櫃から小さな飯櫃に飯を入れたり...
高濱虚子 「續俳諧師」
...「たつた一人で遣り切れないわ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...佐野の奴の幕下で十五圓の給料では遣り切れないからねえ」と五十嵐は大きな聲で言つてカラ/\と笑ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...あれでは当人より端(はた)の者が遣り切れない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...病人を気の毒がるよりもその時の鋭い叫び声を聞かされるのが遣り切れないのでヒヤヒヤしたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」「遣り切れない...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...共に誤解の上に立っているのだから遣り切れない...
中島敦 「光と風と夢」
...一いち警察へ報らせていては遣り切れない...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...けちをつけられて値引きをされたのでは遣り切れない...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...伜(せがれ)を育てるのと債券を買うのと同じ事に心得ているんだから遣り切れない...
夢野久作 「近世快人伝」
...公娼私娼を置かなければ遣り切れないような国民では駄目だ」というような説さえも耳にする...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...下界の人間をトコトンまで羨やましがらせましょうというんだから遣り切れないよ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...遣り切れない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...一々その手で撥ねられちゃあ遣り切れないだろうよ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...吾輩タッタ一人の死物狂い的白熱戦になって来たんだから遣り切れない...
夢野久作 「爆弾太平記」
...ヨイショ……月は涯(は)てし――も――ヨッコラ波枕ヨオ――いつか又ア――女郎衆のオ――膝枕ア――」と来るんだから遣り切れないだろう...
夢野久作 「爆弾太平記」
...この時はドウシテ……その一人一人が絶体絶命の真剣なんだから遣り切れない...
夢野久作 「爆弾太平記」
...……実はコンナ処へでも来て息を抜かなくちゃ遣り切れないほど儲かりますのでね...
夢野久作 「冥土行進曲」
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