...更にこの畸才(きさい)を産んだ時代に遡って椿岳の一家及び環境を考うるのは明治の文化史上頗る興味がある...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...すなわち読者諸君はこの物語の初めの方に遡(さかのぼ)って...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...山陽線から高梁川(たかはしがわ)の谷を遡(さかのぼ)って奥十数里...
田山花袋 「蒲団」
...理論構成の動機に遡って...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...顎(あご)から耳の附根(つけね)まで遡(さかの)ぼって...
夏目漱石 「永日小品」
...話は少し遡りますが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...平次の智恵もこれ以上には遡(さかのぼ)りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...次第に川岸っぷちを遡上(さかのぼ)って行きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...吾々は時の場合と同じく客觀的實在世界の基本的構造をなす客觀的空間より根源的體驗へと遡つて...
波多野精一 「時と永遠」
...今局部及び全體の理論的價値を眼中に置かずただ遡つてこの思想の根源を尋ねてみれば...
波多野精一 「時と永遠」
...山荘といふのであるからツウルの町から尚遡つた川上にあるのであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...宿場のままの新宿に遡(さかのぼ)りたい...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...話はヨーロッパ大戦当時にまで遡る...
宮本百合子 「くちなし」
...更に当時東京湾に注いでいた利根川を遡ったと考えるのが最も合理的な解釈であろう...
武者金吉 「地震なまず」
...だがわずか一世紀の昔に遡(さかのぼ)る時...
柳宗悦 「工藝の道」
...二里ばかり上(かみ)へ遡(のぼ)ると...
吉川英治 「銀河まつり」
...ここへ遡江(そこう)して来るのが見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...人類誕生以前に遡ると思われる悠遠の昔からの悍ましい遺残物を目にした時の眩暈感を振り返ってみると...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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