...しかし遠慮のない所を云うと...
芥川龍之介 「上海游記」
...誰彼の服装について遠慮のない口をきくかと思えば...
海野十三 「宇宙尖兵」
...一彦が遠慮のない問をかけますと...
海野十三 「怪塔王」
...それに政吉は当時師匠の没後ずっと師宅に寝泊まりをしていて、遠慮のない男で、夜になると、酒を火鉢(ひばち)で燗(かん)をしてのむなど甚だ不行儀で、そのくせ、必要な客との応対などは尻込みをして姿を隠すなど、なかなか奇癖のある人物で、私とはどうも性(しょう)が合いかねました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...時々遠慮のない口を利いた...
徳田秋声 「あらくれ」
...さうしてその不幸な暗黒の胸に人しれず湧いて溜つた悲しみを遠慮のない大声に泣き涸らしてしまへばれいのそろばんを肩にかけてけろりとして帰つてゆく...
中勘助 「銀の匙」
...遠慮のない馬鹿話をしたり高笑いをしたりするのがよく聞えましたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...清澄の茂の野郎の遠慮のないすっぱ抜きが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その後(あと)から遠慮のない足音をどんどん立てて二人の小供が衝立の影まで来て...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...この家族とは遠慮のない間柄である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...このような遠慮のない上書をさしだしたのである...
蜷川新 「天皇」
...物に遠慮のないガラツ八が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二三人殴り飛ばしてやったが――」「何て事をするのだ」飛んで来たガラッ八の遠慮のない声を聞くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...百兵衞は主人に向つて遠慮のないことをヅケヅケ言ひましたよ」千次郎の調子には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その扮(なり)は出來ない筈だが」平次は遠慮のないことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次に遠慮のないことを言はせたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こうすれば子供に好かれます子供というものは遠慮のないもので...
羽仁もと子 「女中訓」
...彼のほうでも遠慮のない調子で着て来た物の縫いつくろいを頼んだり...
山本周五郎 「柳橋物語」
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