...又も遠い海鳴のような音が...
海野十三 「太平洋魔城」
...遠い星の世界の金属なのでしょう...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...これは遠い所にある世界だけのことでしょうか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...遠い厩戸の皇子さまの御治蹟で...
太宰治 「右大臣実朝」
...事務が煩わしいうえに途も遠いので...
田中貢太郎 「陸判」
...北山さえ少し遠いのを我慢すれば...
徳田秋声 「仮装人物」
...我々は火に遠い所で震えていたものである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...」一向返事をしないので、耳でも遠いのか、それとも話をするのが面倒なのかも知れないと、おかみさんは一ツ残した握飯をせつせと口の中へ入れてしまひ、沢庵漬をばり/\、指の先を嘗めて拭きながら、見れば婆さんはのめるやうに両膝の間に顔を突込み、大きな鼾をかいてゐるので、年寄と子供ほど呑気(のんき)なものはない...
永井荷風 「買出し」
...そんな距離の遠い感想が...
夏目漱石 「明暗」
...およそ通や粋とは縁の遠い遊びだったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかにも縁の遠いもので...
久生十蘭 「キャラコさん」
...朝毎に遠い町の市場へ通ふのが若者の仕事だつた...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...あの山越えて谷越えてのはるかのはるかの遠い末の日のことのよう心細くおもわれて何ともそれではつまらなかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...それは遠いものでなくて近いものであるかも知れない...
三木清 「人生論ノート」
...しかし耳が遠いのと熱があるので...
宮城道雄 「耳の日記」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...いまでは遠い記憶のかなたにかすんでしまって...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...序(ついで)に俺のバクチの弟子で女房の弟(おとと)に当るチットばかり耳の遠い常吉(つんしゅう)という奴も...
夢野久作 「近世快人伝」
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