...その言葉が特別に園に縁遠い言葉としてかえっていつまでも耳底に残った...
有島武郎 「星座」
...従ってその軌道を曲げるような抑制を受けるまでには太陽から最も遠い距離まで投げ出されるというのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...」「あたしは遠い漢陽に...
太宰治 「竹青」
...遠い遠い見知らぬ国へ来てしまったような心地がした...
谷崎潤一郎 「細雪」
...全体としてはひどく遠い前のことだつたやうにも又つい昨日のやうにも思はれるのであつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...遠い昔から一つの民族として生活して来たので...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...遠い家のことを思う時のもある...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...四十橋本は遠い所へ豚を見に行った...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...少し道程(みちのり)が遠いので...
夏目漱石 「明暗」
...次第に遠い靜けさの中に消えて行つた...
「修道院の秋」
...遠い縁続きだったそうで――」八五郎の説明を聴きながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠い潮鳴りの様に聞いた啜りなきの声もそれをきき分けて自分の立って居るのを何処だと知った時――涙は新に頬を走り下り...
宮本百合子 「悲しめる心」
...昔は双方とも遠い国に住んでいまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まだ弱りきれない遠い世の彼(あれ)の引続いた感情を見た...
室生犀星 「みずうみ」
...あなたさまが遠い所へわざわざ行つておしまひになりましたので...
横光利一 「火の点いた煙草」
...遠い工場(こうば)の煙突が赤い点をば一つ置く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...遠い天空にはまた...
吉江喬松 「山岳美觀」
...遠い夜雨(やう)の声も几帳(とばり)の内に沁み入ってくる...
吉川英治 「私本太平記」
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