...天才の衷に實現せらるゝ世界が、凡人の慘憺たる勞苦によつて獲得せる世界に比して、遙かに豐富に、遙かに深遠に、遙かに自由に、遙かに精彩あることは云ふ迄もない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...トルストイは聖フランシスよりも遙かに親しい意味に於いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...水量は普通かかる場所に於て見られるものよりも遙かに多く...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...鉄の道具に較べると遙かに劣るので...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...又小児の死亡数と罪悪も私生児の場合に於て遙かに多いと主張してゐる...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...常は淡紅色(たんこうしょく)の垂幕(たれまく)を距(へだ)てて遙かに三拝九拝し...
海野十三 「振動魔」
...確かに遙かに一層明證的に...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...封建的貴族や台頭しつつあった商人階級に較べて遙かに数の多かった農民や又小商人・徒弟達の内からも...
戸坂潤 「技術の哲学」
...批評とは想像されるよりも遙かに影響範囲の大きい根本的な一過程なのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...右翼の思想運動も遙かに中和的な形態で進行するだろうというようなことを述べたのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...勿論崇文總目よりも遙かに優つてゐると思はれる...
内藤湖南 「支那目録學」
...山へかゝつてから右手遙かに小さな瀧が見える...
長塚節 「松蟲草」
...私より遙かに先きに立つて...
葉山嘉樹 「氷雨」
...ものの距離が以前より遙かに短縮されてゐるのであつた...
原民喜 「廃墟から」
...遙かにずっと大きい...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...連中は何百倍も浪費しながら、遙かに強欲だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その逆の場合よりも遙かに困難である...
三木清 「人生論ノート」
...籠城方よりは遙かに優勢な立場にはあるが...
吉川英治 「日本名婦伝」
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