...前にお話しした柔弱なる考えから起ったのでございます...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...どっちかというと半之丞のような柔弱な人物を好いてはいなかった...
海野十三 「くろがね天狗」
...どこか私に役者の子か病身の子を思わせるような柔弱な感じを与えていた...
橘外男 「逗子物語」
...そしてわざと暗い所を択(よ)って縺(もつ)れ合ってゆく柔弱な輩(やから)を見るといきなり横づっぽうの一つも張り飛ばしてやりたいほど癇(かん)がたって...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...)ドイツで好まれる多少柔弱な平淡さをもってる楽節にたいして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...柔弱なるものの享受できないところの健全と弾力と興奮性のもつ特権であるという...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...ながく皇室を柔弱なものにしたので...
蜷川新 「天皇」
...この柔弱な武家の伜を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その柔弱な愚劣な半悪党の姿に具体化されている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...その柔弱な用意から察すると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...けれども先にお話したあの柔弱な考え方が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...遊惰柔弱な準備によって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だからただの同級生は私を柔弱なヤツと思ったかもしれないが...
柳田国男 「故郷七十年」
...絵筆しか持ったことのない柔弱な腕力で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あんな柔弱な人物だとは思わなかった」「なにを見たのだ一体」「あろうことかあるまいことか...
吉川英治 「三国志」
...日ごろは柔弱なと...
吉川英治 「私本太平記」
...小胆者や心から柔弱なものはいなかった筈であるが――さすがに信長の前に置かれてこういわれると...
吉川英治 「新書太閤記」
...柔弱な兄とはちがうつもりですから」「そこはわしも信頼しておる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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