...……小説や戯曲も紅毛人の作品に或は遙かに及ばないかも知れない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...そして他人の感情を思いやることが遙に深いと敢ていう...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...遙かに遙かに地球の表面を壓して居る灰色の雲の下には...
石川啄木 「漂泊」
...小さな灌木の間を縫って行くと右手の遙か下の谷に新五色の温泉宿が平面的に見えて...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...遙に此書を滿州なる森鴎外氏に獻ず大寺の香の煙はほそくとも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...玄海を見遙かして...
種田山頭火 「行乞記」
...融たちはその時その辺を逍遙してゐた...
徳田秋聲 「歯痛」
...銀行利子よりは遙かに上廻るのである...
豊島与志雄 「程よい人」
...彼等(かれら)の白(しろ)い手拭(てぬぐひ)が聚(あつま)つて遙(はるか)に人(ひと)の目(め)を惹(ひ)く外(ほか)師匠(ししやう)の家(うち)に格別(かくべつ)の利益(りえき)もなく彼等(かれら)自分等(じぶんら)のみが一日(にち)を樂(たのし)く暮(くら)し得(う)るのである...
長塚節 「土」
...村落(むら)がぽつり/\と木立(こだち)を形(かたど)つて居(ゐ)る外(ほか)には一帶(たい)に只(たゞ)連續(れんぞく)して居(ゐ)る水田(すゐでん)を貫(つらぬ)いて道(みち)は遙(はるか)に遠(とほ)く...
長塚節 「土」
...遙かに砂漠の黄褐色な臺地の端に立つてゐる「ピラミツド」の姿も...
濱田耕作 「埃及雜記」
...遙かに私の慾を吸引するのを知った...
松永延造 「職工と微笑」
...さて逍遙子が審美學はいかに...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...唯逍遙子自己の沒却理想論のみならむことを...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...即ち逍遙子の見を以て常人の判斷力とすることの當れりや...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...逍遙子はその初におのが來(こ)しかたを説きつ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...逍遙子のいはく、沒却理想はシエクスピイヤが傑作に於いてこれを見る...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...一方では硯友社のはしりの文学や坪内逍遙の作に触れる...
柳田国男 「故郷七十年」
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