...御辞退申しましては反(かえ)って御意(ぎょい)に逆(さから)う道理でございますから...
芥川龍之介 「竜」
...道理で汚ない風姿はしていても...
犬田卯 「沼畔小話集」
...冬は寒いと同じき道理でありますから...
井上円了 「おばけの正体」
...箱書などできない道理です...
上村松園 「迷彩」
...道理で、何処かで見覚えのある顔立ちだと思っていた...
海野十三 「深夜の市長」
...暑いのも道理ですなあ」「ほう...
海野十三 「地軸作戦」
...これと同じ道理であります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...自分で自分を安つぽくする道理である...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...そしてあの娘は遠いところの親類に預けてしまいました」母親がおろおろ声で誠しやかにそういうので、私は心の中で、道理で、取ってもつかぬ飯田という表札が出ているのである...
近松秋江 「狂乱」
...牛肉を突っついた昔に返ってしまうのも道理です...
中里介山 「大菩薩峠」
...道理でなあ………これやあこんなものは使へやしない...
中原中也 「耕二のこと」
...「道理で――」百姓男は感に堪(た)へた顏をするのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...道理で地獄で鳴いてる鳥じャもの...
正岡子規 「墓」
...私は思い立って、蝋燭に火をつけ、不幸な患者、ラオチャンドの室――この室一つ丈(だ)けが病室から孤立していた、それも道理で、一時は其処が布団部屋にあてられていた事もあったのだが――を見舞ってやろうと決心した...
松永延造 「ラ氏の笛」
...恨まれるのは苦しいが恨むのは道理であると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...道理でこの墓の傍で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...特段にこれを尊重すべき理由はない道理である...
柳田国男 「山の人生」
...「いずれの申し条も道理であれば...
吉川英治 「新書太閤記」
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