...」「じゃ病院で御なくなりなすったの? 道理で何にも知らなかった...
芥川龍之介 「母」
...」「道理で」と、主人は、はたと膝を打ち、「眞ツ赤にのぼせてゐました...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...道理で、何処かで見覚えのある顔立ちだと思っていた...
海野十三 「深夜の市長」
...道理で遲いと思つた...
田山花袋 「歸國」
...あきれて物が言えなくなったのも道理であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...また言いがかりの種子(たね)も無くなってしまう道理でございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...さながら人あってなきが如くなるも道理です...
中里介山 「大菩薩峠」
...「道理で無愛想な女だつたぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――道理で胸の具合が変挺(へんてこ)で...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...それは道理でもあると思召すのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...僧都(そうず)も道理であるとうなずき...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...道理で君だけが来なかった訳だ...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...しばしばこれへ渡って日を過し夜を明かすことになればそんな粗笨(そほん)な形容では自他を分つことができなくなる道理である...
柳田國男 「地名の研究」
...喧嘩の仲裁をするんだって喧嘩になったわけを聞かなきゃ仲裁はできない道理でしょ...
山本周五郎 「青べか物語」
...道理で見渡す限り点点(てんてん)として...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...人の影もございませんよ」「なるほど――」いわれてみれば道理であった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いやに近(ちけ)えと思ったら、すぐこの下の梅ヶ辻か、道理で道理で、よく見える筈だ」と、自分の道化(どうけ)に浮かれて、いよいよ調子づいてきた宅助、ひとりでしゃべりまくしながら、あなたこなた、見ているうちに、どうしたのか、「あれ!」と、急に眼鏡から顔を離した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――道理で、きょう十人ばかりの人足が、裏山の雑木林で、昼間から車座になって、酒をのみながら博奕(ばくち)などしておった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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