...道徳的な思慮(かんがへ)やら或る侮辱の感やらで...
石川啄木 「鳥影」
...そんな連中に限つて道徳的な人間は相手にしないのです...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...善い悪いという道徳的な審判を私はそれに対して試みようとしているのでなく...
太宰治 「親友交歓」
...彼にはへんに道徳的な...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...――だがこの道徳的な実践と反省こそ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...実践を(道徳的な)自由の概念へ導いて行く...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...これによって警察の道徳的な色揚げは...
戸坂潤 「社会時評」
...道徳的な解決を与えるような...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...或る道徳的な意図を以て書かれた小説であって...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...教訓的な道徳的な意図が加えられる...
豊島与志雄 「少年文学私見」
...道徳的な躾の訓練を受ける...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...他を偽らざる点に於てそれを尤も道徳的なものと心得ていた...
夏目漱石 「それから」
...道徳的な善悪の原則や...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...人生の快楽の絶頂にある者の生命を同数の無力な幼児と交換する何らの政治的な権利も道徳的な権利も...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...――たんれんの成果及び表現としては道徳的だけれど、元来一つの道徳的無関心を包含しているかぎり、いや、道徳的なものを、その堂々たる専制的な支配のもとに屈せしめようと、特に努力しているかぎり、非道徳的であり、反道徳的でさえもあるのではなかろうか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...單に道徳的な意味ばかりではないからである...
三木清 「哲學はやさしくできないか」
...側女(そばめ)とか庶子などに道徳的な責任を感じなくても異例ではなかった...
山本周五郎 「新潮記」
...彼は自分の中にある一切の道徳的な氣持ちを今は盡く踏み潰して了ひたかつた...
横光利一 「悲しみの代價」
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