...日本の芝居のように道具立てや背景がない...
上村松園 「余齢初旅」
...これらの経験を総合して知識とし知識を総合して方則を作るまでには種々な抽象的概念を構成しそれを道具立てとして科学を組み立てて行くものである...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...ここでは道具立てをしてかかるわけにはゆかないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...題目の旗をさして片鎌鎗という道具立てが無いだけに...
中里介山 「大菩薩峠」
...毒悪なのはよくないと思って一幕物にしておいた」「なるほど」「まず道具立てから話すが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼の英邁(えいまい)奇行は道具立ての小細工(こざいく)たるを見て可笑(おか)しくなった...
新渡戸稲造 「自警録」
...中には道具立てした悪口もあり...
新渡戸稲造 「自警録」
...俳画の細物の一軸が後ろにあるといった道具立てで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...道具立ては揃つてゐるぜ」「成る程...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大袈裟(おおげさ)な道具立てと...
野村胡堂 「捕物小説のむずかしさ」
...黒子を美貌の道具立ての一つに数へて尊重してゐるのである...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...夜の模様」が黙阿弥の「因果小僧」八つ山下の道具立てで文久元年の作...
正岡容 「山の手歳事記」
...休み居る」此が其水の「め組の喧嘩」の同じく八つ山下の道具立てで...
正岡容 「山の手歳事記」
...道具立てなかなか面白し(仕事の)いろいろの絵の展覧会がありますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう道具立てがなくなると...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「我々が死をとりまくあの恐ろしげな顔付や道具立てこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...舞台の道具立て、入れかわり立ちかわる役者の表現、そこに移りかわってゆく出来事と気分、そこにしか自分の生命は無いようになってしまう...
夢野久作 「鼻の表現」
...華々しく引立てさせる道具立ての役割にしか使われていないのだ...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索