...如下虞舜孳孳爲レ善、大禹思二日孜孜一、成湯苟日新、文王不二遑暇一、周公坐以待レ旦、孔子發レ憤忘上レ食、皆是也...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...その例殆んど牧挙に遑あらざるも...
高木敏雄 「比較神話学」
...数うるに遑あらず...
高木敏雄 「比較神話学」
...伝には「爾来以二精進法界之霊場一為二殺生汚穢之猟地一幾許狼藉不道不レ遑二枚挙一也」と記し...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...現在の事態のみを見てその歴史的由来などを考える遑(いとま)がないためにその事態の真相を解しなかったり...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...そこの退屈さを考えている遑(いとま)もないほど混乱しきっていた...
徳田秋声 「黴」
...古今の浮世絵にして男女相愛の様(さま)を描きしもの枚挙(まいきょ)に遑(いとま)あらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...近き頃森田草平(もりたそうへい)が『煤煙(ばいえん)』小粟風葉(おぐりふうよう)が『耽溺(たんでき)』なぞ殊の外世に迎へられしよりこの体(てい)を取れる名篇佳什(かじゅう)漸く数ふるに遑(いとま)なからんとす...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...實際目前にちらつく千差萬別の景色は、應接に遑がない...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...雑木山(ぞうきやま)と数うる遑(いとま)を行客(こうかく)に許さざる疾(と)き流れは...
夏目漱石 「虞美人草」
...なんぞお家のおんためを思うに遑(いとま)あらん...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...何ぞ他を顧みて之が謀を爲すに遑あらんや...
福沢諭吉 「帝室論」
...それを疑っているに遑(いとま)なく...
二葉亭四迷 「浮雲」
...他に護送避難の遑(いとま)がない時は...
穂積陳重 「法窓夜話」
...岬と灣とは送迎に遑がない位で...
柳田國男 「潟に關する聯想」
...怪しんでいる遑(いとま)もない空気だった...
吉川英治 「上杉謙信」
...他を顧みる遑(いとま)などはなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...暖める遑(いとま)もなくそれを茶碗で酌(く)み交わして...
吉川英治 「宮本武蔵」
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