...その時期の過半は一種の花柳病の爲めに入院してゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...長篇小説の多くが尻切蜻蜒(しりきれとんぼ)である原因の過半はこれである...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...過半はもう木の幹からおりて...
江戸川乱歩 「影男」
...過半は五円以上となりまして...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...成童以後生活の過半は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...又その忙しさの過半は...
夏目漱石 「それから」
...また一つ迷宮入りが殖えたと州民の過半は...
牧逸馬 「双面獣」
...過半は富士(ふじ)を詠じたる者なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...過半は西洋の歌であるので我々にはよくわからぬ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...良吉は一日の過半は机の前に首垂れてゐる...
正宗白鳥 「母と子」
...此の集收むるところの作品の過半は今日までに發表したる余の作品中最も厭ふべく忌むべきものと自(みづから)おもへるところのものにしていづれは昨日の事の悔まれぬはなきが中にもかゝる作品を出(いだ)せし事は就中余の不快とするところなり...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その証拠に殆んど過半は痔持ち疝気(せんき)持ちです...
村井弦斎 「食道楽」
...会葬者は甚だ衆く過半は医師で総髪又は剃髪であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...其過半は氏名を明にすることが出来る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...高瀬舟に乘る罪人の過半は...
森鴎外 「高瀬舟」
...見ればその過半は単なる写真的な絵に過ぎなく...
柳宗悦 「北九州の窯」
...現にその過半は一人子に贈った書信であった...
柳田国男 「故郷七十年」
...乘船した人の過半は沼津の病院に病人を置いてゐる人たちであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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