...引き続きて文部大臣より過分の賛辞を賜るの栄を得...
井上円了 「おばけの正体」
...過分の勲功を立てながら左程の御恩賞にも与(あずか)らず...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...霜枯時(しもがれどき)の客で過分の扱いを受け...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...過分の祝儀(しゅうぎ)を置いてほうほうの体(てい)で菜飯茶屋(なめしぢゃや)の門(かど)を出たのである...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...そうして過分の労力を消耗させて殆んど虐殺に等しい最期をさせた...
中里介山 「生前身後の事」
...過分の潤(うるお)いがあったということです...
中里介山 「大菩薩峠」
...過分の利息を漁し...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここまで引見の特権を与えた過分の町人としての待遇に過ぎないところを見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...両親には過分のお手当を下すったはずだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...特別の好意と友情とを――時としては過分の敬意さへも――寄せられたかといふことは...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...わたくしごときものにまことに過分の言葉であります...
火野葦平 「糞尿譚」
...過分の働きをなしたる手柄もののように称すれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...過分の給料を与えてこれに依頼するもの多し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...余より見ればその賞讃は俳句の価値に対して過分の賞讃たるを認めざるを得ず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...過分の名聲を得てゐたのであつたが...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...過分の大金を擲(なげう)ち候(そろ)事(こと)は不可然(しかるべからず)...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...「過分のいたわりようじゃ...
森鴎外 「山椒大夫」
...彼女のそうした過分の寵遇を寄ると触(さわ)ると妬(ねた)み...
夢野久作 「少女地獄」
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