...寧(むし)ろ地上に遍満した我我の愚昧(ぐまい)に依つたのである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...十方(じっぽう)に遍満(へんまん)した俊寛どもが...
芥川龍之介 「俊寛」
...それをことごとく神聖がるのは世界に遍満(へんまん)したセンティメンタリズムである...
芥川龍之介 「少年」
...六合(りくごう)に遍満したる理(ことわり)を...
芥川龍之介 「るしへる」
...しかも其消息や宇宙に遍満せる也...
石川啄木 「閑天地」
...既に宇宙に遍満す...
石川啄木 「閑天地」
...「宇宙に遍満する至高の存在に対する真の信仰を有する者はあらゆる存在するものを食してよろしい...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...俄に臭きこと硫黄の如く、国内に遍満す...
高木敏雄 「比較神話学」
...さながら色彩の交響楽となって藤原期の仏画の一々に遍満する...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...今まで脳で働いていたエネルギーは宇宙に遍満せる絶体エネルギーに帰してしまったのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「朝日権現は万物の親神……その御陽光天地に遍満し...
中里介山 「大菩薩峠」
...山は一方で菩薩が虚空に遍満する感を強め...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...例の微光が遍満しているだけで...
久生十蘭 「地底獣国」
...毒蛇遍満して毒火を吐き人畜を螫(さ)し殺し...
南方熊楠 「十二支考」
...夢幻的な光が遍満していた...
山本周五郎 「青べか物語」
...月光の遍満している戸外の明るさで...
山本周五郎 「青べか物語」
...春風見遍満城花...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...花山桃林(くわざんたうりん)さびれつつ牛馬は華洛(みやこ)に遍満し非職の兵仗流行(へいぢやうばや)りにて天下一統珍しや御世に生まれて様々の事を見聞くぞ不思議なれ京わらんべの口遊(くちずさ)み十分の一を漏らすなりで...
吉川英治 「私本太平記」
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