...遊君芝居を出て、暗い石だたみの道を歩くと、芸者屋がある...
上村松園 「余齢初旅」
...江戸文明の爛熟は久しく傾城(けいせい)遊君(けいせい)の如き病的婦人美を賞讃し尽した結果...
永井荷風 「虫干」
...「駅路の遊君は斑女(はんじょ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...この駅路の遊君を不美人に描いたのは一つもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...吉原第一流の遊君となつてゐる旧恋のひとにめぐりあつて...
正岡容 「吉原百人斬」
...ここに遊君はありやといへば...
正岡子規 「旅」
...『類聚名物考(るいじゅめいぶつこう)』四十に『異本曾我物語』に「この虎と申す遊君は母は元来平塚の者なり...
南方熊楠 「十二支考」
...第一の遊君の四人と共謀して取ったと答う...
南方熊楠 「十二支考」
...第一遊君は多人が心を掛くるから日頃の思いを晴らしもらうはこの時と...
南方熊楠 「十二支考」
...転じてアテーネの遊君となってより高名の士その歓を求むる者引きも切らず...
南方熊楠 「十二支考」
...因ってこの画のヘレナを遊君と綽名(あだな)したという...
南方熊楠 「十二支考」
...六条などの遊君や白拍子たちだった...
吉川英治 「私本太平記」
...そのほか方々の妓家(ちゃや)からよび集められた一流の遊君たちが...
吉川英治 「私本太平記」
...こうじゃ』今日亦逢遊君過光陰(こんにちまたゆうくんにおうてこういんをすごす)明日如何(みょうにちはいかん)可憐恐君急掃袖帰(あわれむべしおそらくはきみきゅうにそでをはらってかえらんことを)浮世人久不許逗留(うきよのひとひさしくとうりゅうすることをゆるさず)不過二夜者也(ふたよをすごさざるものなり)読み終ると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その折の遊君は、たしか、花漆(はなうるし)とかいうて、室(むろ)の時めいた女性(にょしょう)であったが、津に入(い)る船、出る船の浮世のさまを語り、男ごころ女ごころの人情を聴き、また、花漆の問法(もんぽう)にも答えてやり、まことによい一夜であったと今も思うが、みじんもそれが僧として罪悪であったとは考えぬ...
吉川英治 「親鸞」
...ほか三人の遊君たちも...
吉川英治 「平の将門」
...都の白拍子(しらびょうし)や浪華(なにわ)の名ある遊君をあつめて美船を浮かべ...
吉川英治 「源頼朝」
...浪華や都の遊君等のよい出先とするに至っては...
吉川英治 「源頼朝」
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