...翁は十年の長い年月、草木谷という山中の四畳半ぐらいの草屋に単身起居し、その後、後嗣の死に遇い、やむなく家に帰った後も、極めて狭い庵室で一生を送った...
石原莞爾 「最終戦争論」
...いまのような境遇(きょうぐう)になって...
伊藤左千夫 「箸」
...自由党の如く政友会の下に加わらなければならぬという運命に出遇(であ)ったのである...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...また酷遇に堪えないで工場に放火した労働者を牢屋にたたき込もうとするか...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...私(わたし)は此(こ)の町(まち)にゐて唯(たゞ)一人(ひとり)の智者(ちしや)に遇(あ)つた...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...あるいは性の悪い者に出遇えば原料をかすめられる恐れもあるというように...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...印度人は英国の虐政に泣きつつ一方においては自分らの仲間の賤民(ハリジャン)階級三千万にどれほどの酷薄な待遇を与えているかということ...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...東京へ来る度に何かしらこう云う目に遇(あ)うのは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どういう良い待遇を受けて来たのだろうというのが問題になった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...精神的に優遇されている連中は少ないように思われる...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...愛度気(あどけ)なく待遇(あしらお)うと...
二葉亭四迷 「浮雲」
...往来で出遇つた時など...
牧野信一 「熱海線私語」
...また夫人として待遇することもなしにまれまれ通っているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかし此人はわたくし共青年を儕輩として遇し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたしはルクルスやメテルスやスキピオの境遇や運命の方を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人間いつでも逃げ得られる境遇からは...
吉川英治 「江戸三国志」
...大勘のおどろき、奇遇のよろこび...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...しかしやや境遇の似たギリシアの神像を取って考えてみると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??