...子供達は去年より出発がもう何日遅れた...
犬養健 「愚かな父」
...乗船がこんなに遅れたというわけなんで」「あの婦人は...
海野十三 「地球を狙う者」
...それで遅れたといふので有つた...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...しかしながらもし物質的文明の進歩に遅れたならば...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...中農・小商人・軍人・官吏・意識の遅れた労働者...
戸坂潤 「辞典」
...妻の帰宅は遅れた...
外村繁 「澪標」
...一番遅れた綾麿はフと足を留めました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...逃げ遅れた御婦人たちや...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...ワラタ号は予定が遅れただけで今にも港外に姿を現すであろうと...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...(述べ遅れたが、私の生地は神奈川県小田原町である...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...職工たちの俸給はそれから二日遅れただけで...
夢野久作 「オンチ」
...それはひどく時代の遅れた自分であり...
横光利一 「旅愁」
...遅れたにちがいないが...
吉川英治 「黒田如水」
...そして遅れた彼の姿をうしろに見つけてほほ笑んだ...
吉川英治 「私本太平記」
...そうそう言い遅れたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...予定の時刻より遅れたわけは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...もう近いうちに阿波へ出ることになりやしょうか」「荷の都合で少し遅れたから...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...まず第一の歌は、「春が来てもまだ花が咲かぬ、春が早く来過ぎたのか、花が遅れたのか、鶯が鳴けばそれをきめることができるであろうが、鶯さえも鳴かない」という詠嘆であって、「春が来たとはいうが、鶯が鳴かぬ限りそういう気持ちにはなれぬ」とか、「谷から鳴き出てくる鶯の声がなくば誰も春には気づくまい」とかいう意味の歌とともに、鶯の鳴く音の歓ばしい感じを根本の動機としていることは疑いがない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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