...今日は遅れたから...
海野十三 「赤外線男」
...どうして遅れたかと...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...その為に出立が一日遅れたのであった...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...引潮の場合にあまり遊びが過ぎて帰り遅れた魚や...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...約束よか三分遅れたな...
薄田泣菫 「茶話」
...来遅れた理由を打明けてもよいと言ひ出した...
薄田泣菫 「茶話」
...それから僅か遅れた物が掘り出されたのでありますから...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...それが三時間以上も遅れたのだから...
太宰治 「未帰還の友に」
...時間が遅れたので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何かの都合で私の方が遅れたりして...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...妻の帰宅は遅れた...
外村繁 「澪標」
...「兄と、一緒に、お力添えを願いまする」「おお、聞き遅れたが、小太郎殿は? よい方かの」百城は、紙を懐へ仕舞った...
直木三十五 「南国太平記」
...予定より何週間も遅れたのでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...パアトナーの救援隊より遅れたりすると...
久生十蘭 「一の倉沢」
...その汽車に乗り遅れたから...
久生十蘭 「肌色の月」
...どうしても今日のうちにやあ帰るべえと思つてねえよう……」「汽車に乗り遅れた時...
牧野信一 「冬の風鈴」
...まるで遅れた鐘の音を探すように...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...まず第一の歌は、「春が来てもまだ花が咲かぬ、春が早く来過ぎたのか、花が遅れたのか、鶯が鳴けばそれをきめることができるであろうが、鶯さえも鳴かない」という詠嘆であって、「春が来たとはいうが、鶯が鳴かぬ限りそういう気持ちにはなれぬ」とか、「谷から鳴き出てくる鶯の声がなくば誰も春には気づくまい」とかいう意味の歌とともに、鶯の鳴く音の歓ばしい感じを根本の動機としていることは疑いがない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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