...老人は遅々として迫らぬ如く答へる...
ウィリアム・バトラー・イエーツ William Butler Yeats 芥川龍之介訳 「春の心臓」
...遅々としているようでいて結果を見ると驚くばかりだった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...かたつむりのごとく遅々として地を往くほうが...
谷譲次 「踊る地平線」
...「時」の歩みと云うものが驚くほど遅々として...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...何にしろ事件はこの土地からはるか離れた所で遅々として進んでゐるのか停滞してゐるのかわからない位であつたから...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...遅々として進捗しない...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...人の預覚の後(しり)えに遅々として来たるものなりと...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...何しろ進行が遅々としているから...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...ただ血の環りが遅々としてのろくさいことに起因している...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そしてそれがいかにも遅々としていればいるほど...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...最早(もはや)天才ある者もなき者も遅々として順序を追ひ階級を踏(ふ)まざるべからず...
正岡子規 「俳諧大要」
...そして数世紀の間ほとんど人口が停止しまたはせいぜいのところ極めて遅々として増加しただけで眠っていたロシアの領土...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...未だに遅々としている銀三に較べて...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...また学問は遅々として進まなかったのである...
柳田国男 「海上の道」
...船脚すこぶる遅々として根っから効なし...
山本笑月 「明治世相百話」
...まったく遅々として停ってしまった...
吉川英治 「三国志」
...夕餉(ゆうげ)のしたくに遅々としておるので...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...人間の数は遅々として増加するが労働維持のための基金は速かに増減するのであるから...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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