...遅々として進行がはかどらない...
梅崎春生 「狂い凧」
...かたつむりのごとく遅々として地を往くほうが...
谷譲次 「踊る地平線」
...何にしろ事件はこの土地からはるか離れた所で遅々として進んでゐるのか停滞してゐるのかわからない位であつたから...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...『罰の歩みは遅々としていたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...その割にしては郊外の発展はまだ遅々としているよ」「それああなた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...遅々としてはかどらないようであった...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...遅々として進まないことの原因がどこにあるかを衝いている文献ともいえるものである...
中谷宇吉郎 「北海道開発に消えた八百億円」
...人智によるその認識が遅々としているかということなのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...ただ血の環りが遅々としてのろくさいことに起因している...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...最早(もはや)天才ある者もなき者も遅々として順序を追ひ階級を踏(ふ)まざるべからず...
正岡子規 「俳諧大要」
...そして数世紀の間ほとんど人口が停止しまたはせいぜいのところ極めて遅々として増加しただけで眠っていたロシアの領土...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...葵(あおい)夫人の恢復(かいふく)が遅々としているのだけを気がかりに思っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...みなさんの学問の遅々として進まぬことを...
柳田国男 「木綿以前の事」
...船脚すこぶる遅々として根っから効なし...
山本笑月 「明治世相百話」
...淀の上(のぼ)りといえば、遅々として、舟に飽きるのがふつうだが、迫い風を孕(はら)んだ帆は、またたくまに守口を過ぎ、やがて鳥飼を左に見ていた...
吉川英治 「私本太平記」
...秀吉の戦い遅々として捗(はかど)らずとも...
吉川英治 「新書太閤記」
...遅々として消費される機械によって生産される貨物とに...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...人間の数は遅々として増加するが労働維持のための基金は速かに増減するのであるから...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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