...遅々として進行がはかどらない...
梅崎春生 「狂い凧」
...遅々としているようでいて結果を見ると驚くばかりだった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...他の人々が遙かに前進している後方に私は強力と共に遅々として歩いた...
高浜虚子 「富士登山」
...かたつむりのごとく遅々として地を往くほうが...
谷譲次 「踊る地平線」
...「時」の歩みと云うものが驚くほど遅々として...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...何にしろ事件はこの土地からはるか離れた所で遅々として進んでゐるのか停滞してゐるのかわからない位であつたから...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...『罰の歩みは遅々としていたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...その割にしては郊外の発展はまだ遅々としているよ」「それああなた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...人智によるその認識が遅々としているかということなのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...人の預覚の後(しり)えに遅々として来たるものなりと...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...牛みな草を喰て遅々として水を渡り去る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...みなさんの学問の遅々として進まぬことを...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「一軒家」から乗った船は北風の吹く薄暮の川面を遅々として川上の方へと進んだ...
山本周五郎 「青べか日記」
...船脚すこぶる遅々として根っから効なし...
山本笑月 「明治世相百話」
...遅々として天界で滅んでゐた...
横光利一 「静かなる羅列」
...淀の上(のぼ)りといえば、遅々として、舟に飽きるのがふつうだが、迫い風を孕(はら)んだ帆は、またたくまに守口を過ぎ、やがて鳥飼を左に見ていた...
吉川英治 「私本太平記」
...遅々として消費される機械によって生産される貨物とに...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...人間の数は遅々として増加するが労働維持のための基金は速かに増減するのであるから...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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