...敵打の本懐も遂げ難きやに存ぜられ候間(そうろうあいだ)……」――これがその仔細の全部であった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...成し遂げることもできない...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...然(しか)しこの噴火(ふんか)に就(つ)いて最(もつと)も權威(けんい)ある調査(ちようさ)を遂(と)げたラクロア教授(きようじゆ)は...
今村明恒 「火山の話」
...永らく帆村の知りたいと思っていた「蠅男」の正体が遂に顔を出したのであった...
海野十三 「蠅男」
...此處で最期を遂げ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かくの如くにして果てしなき連續即ち無終極性として發現を遂げる...
波多野精一 「時と永遠」
...異説爭論も遂には一に歸せざるを得ず...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...さう云ふ二三の暗示があつてからアルベルティヌは遂にその第二部に入つて初めて登場する...
堀辰雄 「文學的散歩」
...永い別離の印なのではなかつただらうか?遂には私が風に變身せしめられ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「窓」
...遂に亀千代附になつたのである...
森鴎外 「椙原品」
...その友がさきに全力を傾注したにもかかわらず成しとげられなかった難事を遂行させたのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...遂に気を喪ってしまった...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...そして、永らくこの狛家にかくまわれていたが、やがて、江戸城にも新将軍秀忠が移り、この地方にも諸侯の制度がきびしく布(し)かれてきたので、当家に潜伏していたピオは、狛家に累(るい)を及ぼしてはならぬと、ある夜、無断で抜け出したまま、遂に、その行方も死所もわからずになってしまった」「それが、夜光の短刀の持主でございましたな」「そうじゃ」「その時、彼がその短刀を持っていたのは、事実でございますか」「わしが伝え聞いているところによると、ピオは、自分の命をとられるよりも、その短刀が人の手に渡ることを怖れて終生逃げ廻っていたらしい...
吉川英治 「江戸三国志」
...遂には、玉座に迫って、帝の御衣(ぎょい)にすがって、泣訴(きゅうそ)した...
吉川英治 「三国志」
...遂に孫乾(そんけん)を案内とし...
吉川英治 「三国志」
...首尾よう御使(みつか)いをお遂げなされませ」「おう...
吉川英治 「私本太平記」
...お味方の将、精鋭の士、屍(かばね)を重ねて、討死を遂げ、いちいち指折って、名を思い出すことも出来ません」「…………」この暗い松影の下なのに、光秀の顔ひとつが、白く泛(う)いているように仰がれた...
吉川英治 「新書太閤記」
...来年入宋なされば師の命にもそむかず入宋の本意も遂げられる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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