...四端(たん)と雖遂に不善(ふぜん)に陷(おちい)る...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...遂に私は、これは彼等が私の身振りを了解しないのに違いないと思ったので、有田氏(一緒に来た日本人)に聞くと、このような場合には手の甲を上に、指を数回素早く下に曲げるのだということであった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...農本思想は階級制度下に無闘争の発展を遂げようとする百年前のユトピヤ社会主義者と同一系統に属するものであるが...
石川三四郎 「農本主義と土民思想」
...遂また留まツて行(や)ツて見ようといふ様な気にもなる...
石川啄木 「漂泊」
...ナポレオンは迅速に兵力を該方面に転進し遂にこれを撃破した...
石原莞爾 「戦争史大観」
...遂に下帯一つになってしまった...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...そこで遂に偶然性という範疇に着眼するようになったというわけだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...遂に私の父に心のうちを訴えるつもりで...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...遂(つひ)にはそれが一つに成(な)つて山々(やま/\)の所在(しよざい)を暗(くら)まして...
長塚節 「土」
...これは「は」等の音の初の子音Fが唇の合せ方が少なくなり同時に有声化してw音に近づき遂にこれと同音となったもので(「ふ」はwuとなったのであるが...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...斯ク暴政ヲ行ヒナバ遂ニハ双方ノ交際モ絶(た)ユベキガ故ニ...
福沢諭吉訳 「アメリカ独立宣言」
...遂に豪奢(ごうしゃ)分外の譏(そし)りを得るまでに至りしも...
福沢諭吉 「日本男子論」
...それにも遂に終りが來た...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼の女の罪を云い掛かりに恋愛を遂げようとした事――を後悔して...
松永延造 「職工と微笑」
...遂に舞台に登って※子(つけ)を撃った...
森鴎外 「渋江抽斎」
...もっと名誉ある・恥ずかしくない・終りを遂げたことであったろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...母の偉大な愛からそれを厭つて遂に三年前小さき者を生むと其まゝ...
横瀬夜雨 「女子文壇の人々」
...おそらく越軍の主力は千曲川に潰滅を遂げたにちがいない...
吉川英治 「上杉謙信」
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