...平衡点から遁れようとしているのだ...
海野十三 「宇宙尖兵」
...鎌倉からちよつとでもお遁れになつてみたいやうな御様子に拝されました...
太宰治 「右大臣実朝」
...水より遁れ出でしもの...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...」彼女は無理に身を遁れようとした...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...お千代さんから遁れるようにして...
豊島与志雄 「白蛾」
...意識的に遁れるつもりだった...
豊島与志雄 「山吹の花」
...すっかり遁れきることが出来なかったのか...
豊島与志雄 「山吹の花」
...火を烟に卷かれながらも二階の窓から飛び降りて危く遁れた...
南部修太郎 「死の接吻」
...多くの捕り方に取り囲まれしを、巧みに遁れ、拙者、眼前に現れましたで、引っ捕えて突きだそうと、存じましたなれど、聞けばこの者、当時、大江戸に名高い、例の怪賊、闇太郎に紛(まぎ)れなき由、承わって、御隠居さまへ、御土産(おみやげ)として召し連れました次第でござりまする」「何に? 闇太郎――?」と赭ら顔の老人の唇から、その刹那、流石(さすが)に、愕きの叫びが洩れた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...また伝うるは虎に食わるるは前世からの因果で遁れ得ない...
南方熊楠 「十二支考」
...決して此處から遁れることの出來ない穴であることが...
室生犀星 「渚」
...頭の上を押さえている屋根や搏風(はふ)の下を遁れたり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...下界の縛(いましめ)を遁れて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...あの怖るべき太極刀の必殺をどうして遁れたか...
吉川英治 「剣難女難」
...宮門から遁れてきたが...
吉川英治 「三国志」
...幼帝には北山(ほくぼうざん)へお遁れ遊ばしましたが...
吉川英治 「三国志」
...「逃げ給え」「ともあれ一時ここを遁れて――」と...
吉川英治 「三国志」
...遁れる術(すべ)はござるまい...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索