...軍将は難を遁れて勝を求め死を去つて恥を決す...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...手を振つて之を斥けるよりも先づ眼を背けて其醜より遁れむとする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...併し私の如何なる遁避も...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...泳ぎの上手なMも少し気味悪そうに陸の方を向いていくらかでも浅い所まで遁(に)げようとした位でした...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...泡ほどの砂の沫(あわ)を被(かぶ)って転がって遁(に)げる時...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...階段を三段ずつ一ぺんに駈けあがりつつ一米(メートル)でも遠くへ遁(の)がれようと努力した...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...これは舞台が華やかな銀座で演じられたというだけのことで結局極(ご)く普通の死亡事件として見遁(みのが)されてしまったことであろう...
海野十三 「流線間諜」
...この隠遁者を見舞おうとはしない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その秋生国(しょうごく)の遠州(えんしゅう)浜松在に隠遁(いんとん)して...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...人々は早くこの濡れた往来から遁(のが)れようとして...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...隠遁して考へてゐる方の意味と……...
田山録弥 「社会と自己」
...自動車が通じるようになったら行くつもりだといって遁(に)げていた...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...「前奏曲、遁走曲、変奏曲」はオルガン曲で、名手デュプレの演奏したのがビクターにある(JD一六二九)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...私がその村を遁走した後に初めて知つたのであるが...
牧野信一 「鬼の門」
...さそりは一生けん命遁げて遁げたけどたうたういたちに押へられさうになったわ...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...どう遁(のが)れましょう...
吉川英治 「江戸三国志」
...この颱風から遁(のが)れようと努めた...
吉川英治 「源頼朝」
...この隠遁僧の心の中になお生きていたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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