...しかも龍一の親切な心遣りも逸子の...
伊藤野枝 「惑ひ」
...結局この重要なる三人の人物を空(むな)しく逸(いっ)してしまった...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...これが幸いに英国や独逸から輸入している犬ビスケットを圧倒して居るのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ナタリイは逸早く逃げ出していた...
谷譲次 「踊る地平線」
...容易に意志は真と善とから逸脱し...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...無逸とか君とかの諸篇の中にも皆歴史的思想といふべきものは多少現はれて來て居りまして...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...殊に最近に於ては獨逸の文化を丸呑みにして居るのではないか...
内藤湖南 「日本國民の文化的素質」
...はじめ佐久間象山に謁見(えっけん)した逸話がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の知れる限りに於て此が故人の最も振つた逸話である...
長塚節 「記憶のまゝ」
...「独逸物理学の勃興(ぼっこう)」などという新聞記事が...
中谷宇吉郎 「語呂の論理」
...仕舞(しまい)には東風と独逸人を四方から取り巻いて見物する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...リシュモンはその後間もなく脱獄して独逸へ逃げ...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...子供のときの獨逸語を覺えてゐるきりなので...
堀辰雄 「ハイネが何處かで」
...往々常識を逸したものであると言う...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...今度のは秀逸で一寸類がありません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...独逸(ドイツ)、仏蘭西(フランス)の戦(いくさ)ありし時、加特力(カトリック)派の国会に打勝ちて、普魯西(プロシヤ)方につきし、王が中年のいさをは、次第に暴政の噂(うわさ)に掩(おお)はれて、公けにこそ言ふものなけれ、陸軍大臣メルリンゲル、大蔵大臣リイデルなど、故なくして死刑に行はれむとしたるを、その筋にて秘めたるは、誰知らぬものなし...
森鴎外 「うたかたの記」
...独逸の学問芸術までを罵ったりする軽佻な識者の多い日本に...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...逸物(いちもつ)をよって...
吉川英治 「神州天馬侠」
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