...思ひ切つて前に進み出るか? もう幾十度となく考へた問題ながら...
伊藤野枝 「惑ひ」
...かねて東洋に進み出る時機をうかがっていたが...
太宰治 「惜別」
...荷物をもとうと進み出る赤帽をしりぞけながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...寸尺も文之丞と同じことなる木刀を携えて進み出る...
中里介山 「大菩薩峠」
...藤波を押しのけるようにして進み出ると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...……以上であります」第三の銃士が進み出る...
久生十蘭 「魔都」
...やをら誇りかに両手を腰につがへて前へ進み出るなり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...メアリが前に進み出ると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...フォスタは巡査の方へ進み出ると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...でもメアリが進み出ると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...思はず翼でもあるものゝやうにスラスラと爪先立つて酒場の真中に進み出ると...
牧野信一 「歌へる日まで」
...コノール (ゆっくり進み出る)デヤドラはどこにいる?マイネ (身じろぎもせず...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...今わかった! 今わかった! (王の方にゆっくりと進み出る)あの声はウスナの家の声でございます! 王様...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...闘技場の中へ進み出るがいい...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...かの男聞きてしからば汝らわれと武芸を較べ見よというに一人も進み出る者なし...
南方熊楠 「十二支考」
...S=道場内用意万端整えて白倉、悠然と進み出る...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...于吉を怖れて進み出る者もなかった...
吉川英治 「三国志」
...三河の矢矧(やはぎ)から西へは進み出るなと固くいましめておけ...
吉川英治 「私本太平記」
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