...第一義の生活に於いて、俺のやうに鈍根な、俺のやうに迷執の多い人間は他にあるまいと思はれるほど、俺は惑つて、困つて、ひつかゝつて、進み兼てゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...花袋氏は女に對して相當情熱をもつて進み...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...室(へや)の中央に蝟集(いしゅう)している白幽霊の一団の前に進みいでた...
海野十三 「地球盗難」
...二三年來は照の信仰が進みました爲めに精神的の問題でもいろいろ相談をうける樣になり...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...河原を進みゆくうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...前に進み出そうとしている...
中島敦 「虎狩」
...ヴィールスの研究が進み...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...ズカズカと進みでて...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...菊之助を跡取りにする外はあるまい――と言うところまで話が進みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大広間の明かりに進み出た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ラルフが進み寄ると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...上等兵はさすがに物の心を得たれば先づ己れ自ら進みて飯櫃(めしびつ)など抱え来たりしかば余らは彼らと共に車坐をなしてその飯を喰ひ終りぬ...
正岡子規 「従軍紀事」
...ただし研究追々進みては...
南方熊楠 「十二支考」
...此時佐佐が書院の敷居際まで進み出て...
森鴎外 「最後の一句」
...人間の道徳がもっと進み...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...王忠、劉岱のごとき輩を殺したところで、われには何の益もなく、かえって曹操の怒りを煽(あお)るのみであるし、もし、生かしておけば、曹操がわれに対する感情もいくらか緩和されてくるであろう」そう聞くと、張飛はまた、前へ進み出て、玄徳にいった...
吉川英治 「三国志」
...ばっと進み出て二人を止めた...
吉川英治 「私本太平記」
...こっちへ進み出て...
吉川英治 「新・水滸伝」
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