...到る處に自己に類似して而も自己を凌駕する思想と生活とに逢着するが故に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...茲に於いて我等は奉仕と服從との分岐點に逢着するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...天の起源――換言すればこの地球以外にある物象の起源――に関する疑問に逢着する...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...従って犯人は力の強い一人の男と言う結果に逢着する...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...哲學書一卷を讀破して未了の知識に逢着する時...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...それからあのいつもの漆喰細工(しっくいざいく)の大玄関をはいってそこにフロックコートに襟章でも付けた文部省の人々の顔に逢着するとまた一種の官庁気分といったようなものも呼び出される...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...思惟は幾何学に於て思惟ならぬ或るものに逢着することが明らかとなった...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...内閣がどのような運命に逢着するか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...条件そのものが変化しなければならぬような限界に逢着することは...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...併しカントを離れて考えて見る時吾々は事実空間表象に於ける感覚の重さをより尊重する見方に逢着するのである...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...自分はここにわれらの祖先が数限りなく創造した東洋固有の芸術に逢着する...
永井荷風 「霊廟」
...吾人がこの問題に逢着(ほうちゃく)したとき――吾人は必ずこの問題に逢着するに相違ない...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...驚駭すべき事態に逢着することになった...
久生十蘭 「泡沫の記」
...人生の一大事に逢着するというようなことにはならないのである...
久生十蘭 「春の山」
...こういう事実に逢着すると...
久生十蘭 「魔都」
...しからばその燕子花とはいかなる正体の草であるかの問題に逢着する...
牧野富太郎 「植物記」
...流れを溯上(さかのぼ)るの困難に逢着するであろう」といって...
吉川英治 「三国志」
...自分はさらに悲しむべき事実に逢着する...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
便利!手書き漢字入力検索