...それでインドの哲学者等が地球上における生命の進化について想像したような長い年数に手の届くのは造作もないのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...紹介状の偽造なんて造作もないことだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...さうして義男を喜ばせる一とつになるならそれは何の造作もない仕事だと云ふ樣な...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...一粒の芥子種(けしだね)の中に須弥山(しゅみせん)を収めることなどは造作もないことである...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...造作もないばかりではなく...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...ほんとに造作もないことよ...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...それはどんな馬鹿でさへ心得てゐる造作もないことではなかったか...
原民喜 「背後」
...造作もないことなんですぜ...
久生十蘭 「魔都」
...あんな造作もない用達で行く位ひのことが...
牧野信一 「毒気」
...人さえ背恩の輩多き世に犬が恩など知ろうはずなく、頭痛が治った意趣返しをやらにゃならぬと怪(け)しからぬ考えを起し、蛇を尋ねておかげで己の病は治ったが頃日(このごろ)忘れいた蛇の頭痛療法を憶(おも)い出したと語り、蛇に懇請されてそれなら教えよう、造作もない事だ、汝が頭痛したら官道に往って全く総身を伸ばして暫(しばら)く居れば輙(たやす)く治ると告げた...
南方熊楠 「十二支考」
...さうして見ればこの場合に道徳論をするのは造作もないが...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...何の造作もないこと……その両腕の肘の関節をポキンポキンと押曲げてチャンと合掌させて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...往来の妨げなすと蹴ころすぞ」「蹴ころしてみろ」「造作もないことだ」まさかとたかをくくっていると...
吉川英治 「三国志」
...いま汝の布いたのは八卦(け)の陣だ」「なおよくこれを破り得るか」「何の造作もない」「さらばかかってみよ」「すでにその陣組を知るものが...
吉川英治 「三国志」
...造作もない」「足利家のうちでも...
吉川英治 「私本太平記」
...――その留守に事をなせば何の造作もない」そういう見通しで...
吉川英治 「新書太閤記」
...申しますと?」「造作もないことだ」「どんなことをいたしたらよいのでござりましょうか」「明朝...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんの造作もないことですわい...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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