...私の愛の本質は与えることに於てのみ成り立つと速断することはないだろうか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...同様に例えば日本の短歌の詩形が日本で始めて発生したものと速断するのも所由(いわれ)のないことであろうと思う...
寺田寅彦 「短歌の詩形」
...自由主義が資本制的制限を有っているから到底社会改良主義以上には出ることの出来ないものだと速断するが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...光明的な楽観をもって前途を速断するのは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...聴衆全体の意見として速断するかなどという詰問的のものは一つもなかった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...けれども父が何もできないから遊んでいるのだと速断するのに引きかえて...
夏目漱石 「こころ」
...これからも生きるだろうと速断するようなものである...
夏目漱石 「野分」
...ですから一片の記録によつてその人の一生を速断するといふことは...
野口雨情 「石川啄木と小奴」
...息子が情人を連れて来たものと速断する...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...速断する人を多くしたのも是非(ぜひ)がない...
柳田国男 「海上の道」
...あるいは土居または土井という村はドイすなわち土堤をもって囲んだ中に住んでいるための名と速断する者もある...
柳田國男 「地名の研究」
...速断する人がないとは限らぬが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...速断する虞(おそれ)があるからである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...速断する人がないとも言われぬが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...この兇行を演じたりと速断するが如きは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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