...早水藤左衛門の逞しい姿が...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...頬髯逞しい軍人が三十二三の黒いコートを着た細君を伴れて乗つて居る...
石川啄木 「雪中行」
...熊本という逞しい名前の感じは全然...
太宰治 「乞食学生」
...筋骨逞しい裸体の巨漢が蟒(うわばみ)に巻き付かれて凄じい形相をして居る彫刻の傍に...
谷崎潤一郎 「少年」
...二人とも二十歳を越えたばかりと思はれる逞しい青年だ...
中島敦 「環礁」
...その書いたものから逞しい女丈夫などを想像するかも知れないが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...或る屋根の石は人が坐つてゐるやうに逞しいものもあり...
牧野信一 「鬼の門」
...浜の子供等とでも遊んで見たいといふ願望は仲々逞しいけれど...
牧野信一 「気狂ひ師匠」
...炎々と囲炉裡に炎えさかつてゐた三尺あまりの瘤々逞しい赤松の薪太棒を振りかぶつて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...現代の青年の身動きのならぬ憂悩に歯ぎしりをして突つかつてゐる逞しい構えが...
牧野信一 「浪曼的月評」
...生活の意欲の逞しいのは快いとする...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...逞しい肩に波をうたせてやや暫く男泣きに泣いた...
山本周五郎 「似而非物語」
...宇乃はその逞しい肩へ浴衣を着せかけ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それが軽部が疑われたというのも軽部の先ずひと目で誰からも暴力を好むことを見破られる逞しい相貌から来ているのであろう...
横光利一 「機械」
...胸からはだけ出た逞しい筋肉だ...
横光利一 「夜の靴」
...自分の逞しい肩にかけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分よりも背のすぐれて高い逞しい大法師の姿を見あげながら...
吉川英治 「親鸞」
...お力の程も逞しいものと伺っていますが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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