...小さな逞しい肩を前こごみに手綱をゆるめるために両腕を前に曲げひろげ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...文学者の文学的真理の探求と(いや例の逞しい自意識でもいい)今日のブルジョア・ジャーナリズムの利潤の追求とは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...そこには近代的な実用の美も逞しい生活のエネルギーも感じられない...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...下腹や腿(もゝ)の肉付の逞しい事...
永井荷風 「来訪者」
...まだ皺も寄らない逞しい身体と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この逞しい実業家の神経を極度に焦立たせ...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...そして「粗野で逞しいポーズ」と...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...自分の逞しい商才を前田の口から語らせて...
林芙美子 「瀑布」
...そういう逞しい顔々が並ぶと道益は...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...浜の子供等とでも遊んで見たいといふ願望は仲々逞しいけれど...
牧野信一 「気狂ひ師匠」
...炎々と囲炉裡に炎えさかつてゐた三尺あまりの瘤々逞しい赤松の薪太棒を振りかぶつて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...逞しい四十男(ついに名はわからなかった)が躯じゅう爪痕(つめあと)だらけになり...
山本周五郎 「風流太平記」
...逞しい頬の肉が脈打つように動くのが見えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...逞しい下半身をあらわにした船頭は...
山本周五郎 「山彦乙女」
...「ここでよい――」とその中でも逞しい武士が手を挙げると...
吉川英治 「剣難女難」
...骨柄も逞しい...
吉川英治 「私本太平記」
...おそろしい武骨な逞しい体躯をもった法師が...
吉川英治 「親鸞」
...逞しい豪傑が憤怒(ふんど)するよりも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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