...彼逝くと雖も彼逝かず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...併し父も逝くなりそれに最近に至つてしなくてはならなくなつたから――つまり他人がどう思つてもいゝしたくてせずに居られなくなつたので愈かの農場を抛棄することになつたのであります...
有島武郎 「農場開放顛末」
...ニュートンは一七二七年の三月三十一日に八十四歳の高齢で逝くなったのでした...
石原純 「ニュートン」
...第二回昨晩は後世へわれわれが遺して逝くべきものについて...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...かならずや文学者または学校の先生となって思想を遺して逝くことができるかというに...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...十八日、石井露月逝く...
高浜虚子 「五百句」
...ふくみたる酒にほの/″\桃日和 とし子椿子と叡子とふと似春の宵 香葎逝く春の卓に椿子物語 昭子他に三四人の句が書かれてあつた...
高浜虚子 「椿子物語」
...これよりは山陰道の月暗し十月十九日 十七日山本村家逝く...
高浜虚子 「六百句」
...・梨の花の明けてくる・咲いてゐる白げんげも摘んだこともあつたが・竹藪のしづもりを咲いてゐるもの・蕗をつみ蕗を煮てけさは麦笛ふく子もほがらかな里雑草ゆたかな春が来て逝く・播いてあたゝかな土にだかせる・おもひではあまずつぱいなつめの実・いらだたしい小鳥のうたの暮れてゆく・ぬいてもぬいても草の執着をぬく昨夜はとう/\徹夜...
種田山頭火 「其中日記」
...とかげかよ・雑草が咲いて実つて窓の春は逝く・ねむれない私とはいれない虫と夜がながいかな・夜ふけてきた虫で...
種田山頭火 「其中日記」
...一緒に逝くつて言ひますからね』私は考へるやうにして...
田山録弥 「ある日」
...逝く年のあらゆる想いを乗せて音もなく波を辷(すべ)って行く...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...友邦を救ふが爲に恩愛の妻に別れてこゝに逝く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...逝く夏の歌並木の梢が深く息を吸つて...
中原中也 「山羊の歌」
...子規子逝く九月一九日午前一時遠逝せり...
正岡子規 「九月十四日の朝」
...死んで逝くといふ事が私一人の出來事にとゞまらずに...
水野仙子 「響」
...文化十年には尾藤二洲六十九にて逝く...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...彼も良正のあとを追って逝くかとさえ思われた...
吉川英治 「平の将門」
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