...稻穗のよく實る水田が廣がつてゐる栗山や由仁(ゆに)を通過する時...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...毒瓦斯地帯を無事に通過することができた...
海野十三 「空襲警報」
...または熱帯を通過する汽船の上がよろしい...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...へんな名の村々町々を通過する...
谷譲次 「踊る地平線」
...そこを通過する電車のトランシットを測ってみた...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...たいてい顕著な不連続線が日本海から太平洋へ向かって進行の途中に本州島弧を通過する場合であることは...
寺田寅彦 「藤の実」
...後者の抽象性は具体性への進展を拒みはしない――それであればこそ吾々は学問性の分析に於て安んじて之を通過することが出来たのである...
戸坂潤 「科学方法論」
...この点を通過すると哲学はもはや必ずしも形式的な論理の体系ではなくなって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...問題は実践が人格の自由を通過するかしないかという形式的で従って無意味な問題ではなくて...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...足の地面に触れる所は十尺を通過するうちにわずか一尺ぐらいなもので...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...池袋駅を通過する貨物列車の地響が...
林芙美子 「浮雲」
...四マイルぐらいのそばを通過するであろう...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...僕が腰を下ろしている椅子のすぐ後の扉を通過する往来の雑音...
原民喜 「鎮魂歌」
...日に幾つとなく停車場を通過する...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...unbefangen(ウンベファンゲン)な態度を保って巡査の前を通過することが出来たのだ」三人は岩崎邸に附いて東へ曲る処に来た...
森鴎外 「雁」
...一直線に通過する...
夢野久作 「能とは何か」
...閘門(かふもん)が数箇所に設けられて其(その)上に架した鉄橋は汽船の通過する度に縦に開く仕掛に成つて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...摂津を通過するのを見て内心穏やかならぬものがあったことは争えない...
吉川英治 「黒田如水」
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