...兎(と)に角(かく)朝比奈の切通しか何かをやつと通り抜けたやうな気がしてゐた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...同じような警護(かため)の関を通り抜けて行く間に...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...僕は帰りに埃(ほこり)だらけの茶の間を爪先(つまさき)で通り抜けて玄関へ出た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...よく通り抜けたものだなどと考えると...
夏目漱石 「道草」
...彼女は暗闇(くらやみ)を通り抜けて...
夏目漱石 「明暗」
...私の立つてゐる傍を通り抜けて...
葉山嘉樹 「万福追想」
...中庭を通り抜ける人影がある...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...もう二度とその村を通り抜けようとはしないで...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...私たちのそばを通り抜けて行った...
堀辰雄 「美しい村」
...やがて私達はもうすっかり木の葉の黄ばんだ雑木林の中を通り抜けて...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...平気でそのヴェランダの下や勝手の横などを通り抜けて往った...
堀辰雄 「晩夏」
...きらびやかな凱歌に送られて恍惚としながら軍勢の間を通り抜けて...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...巧みに趾先(あしさき)さぐりに通り抜けて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...自分は団員がどこへ行くかとの問に対して東大久保四十八番地に行きますと答えて通り抜けようとすると...
武者金吉 「地震なまず」
...そこを通り抜けて...
森鴎外 「あそび」
...生徒がウロウロしている地下室を通り抜けて...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...荷馬の向う側を通り抜けた女性がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...手綱を引いて隙間を通り抜けようとしたのですが...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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