...彼(あ)の通り名物になツてゝ...
石井研堂 「元日の釣」
...『碧眼(あおめ)』というのが彼女の通り名であったのだ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...ヂューヂャというのが通り名の...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...イヤなおばさん――と通り名にはなっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...幾度もいふ通り名辞以前の現識領域の...
中原中也 「芸術論覚え書」
...昔の時計は自鳴鐘といふのが通り名で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あの加納屋五郎次といふのは、代々の通り名で、東照宮樣御入國以前の家柄ださうですが、代々の遺言で、當主は死ぬまでに、瓶(かめ)一パイの金(かね)を子孫に遺(のこ)すことになつて居るさうですね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金左衛門も通り名である...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...家内はサミュエルスン――サミイという通り名で呼ばれて一同の人気者でしたが――に逢ったのでした...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...私の家の伝来の風習で長男には必ず「純」の字を通り名として用ひてゐるさうだ...
牧野信一 「痴想」
...そしてそれが林学の方面でもまた植物学の方面でも通り名となって誰も疑わずにこの名を用いているから...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この種(しゅ)仙郷説話の通り名のようになっているが...
柳田国男 「海上の道」
...これは仮りにその団体の正体を指した通り名で...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...白浪仲間では通り名になって...
吉川英治 「江戸三国志」
...又学舎(ゆうがくしゃ)が通り名になっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし二十年来世上の通り名...
吉川英治 「新書太閤記」
...通り名は小旋風(しょうせんぷう)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...妙な通り名をつけられて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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