...通りすがりに覗(のぞ)いて見たら...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...すると、長吉がいいますには、丁度その晩も例の旦那の松村なにがしが宴席に来ていて、酔ったまぎれに余りひどい事をいったりしたりするので、長吉は座にいたたまらず、その場をはずして、あてもなく廊下を歩き廻っていたのだそうですが、通りすがりに、トランクの男の部屋の襖(ふすま)があいていて、中に誰もいないのを見ると、長吉はふとある事を思いついたのです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...通りすがりの人の顔を見るのが私の道楽なのです...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...通りすがりの時計店にふらつと入る...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...ぐっと差し出した軒灯に、通りすがりにも、よく眼に付くように、向って行く方に向けて赤く大きな煙草の葉を印(しるし)に描(か)いている...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...少年は通りすがりにその婆さんにつき当たって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...通りすがりの者らにも喜悦の気を与えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「御免下さい、通りすがり、思わず名香の匂いに引き寄せられました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...それは通りすがりの風のやうなもので...
林芙美子 「多摩川」
...通りすがりに聞いた...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...いま通りすがりに眺めてみれば想い出させるもの何も残さず...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...疾視付けられた者は通りすがりの巡査で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...通りすがりに大切の頭をコツリと打(や)って行くこともある...
二葉亭四迷 「平凡」
...通りすがりにちょっとお庭へはいってあちらこちらを歩きまわることもあります...
堀辰雄 「美しい村」
...よく村の若者どもが通りすがりに口ぎたなく罵(ののし)って行くといっては...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...雪之丞は俯向(うつむ)いて、考えごとをして歩いていたので、何も気がつかなかったが、供の男が、通りすがりに、この素浪人の袖たもとに、思わず触れたものであったろう?ならず士(ざむらい)は、いきり立つ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ただの通りすがりの人間への目しか私には向けなかった...
山川方夫 「愛のごとく」
...が一方では通りすがりにちょっと小耳にはさむ或るやさしい一語でもが...
和辻哲郎 「地異印象記」
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