...今囘は初校も再校も三校も凡て自分で眼を通すことにしたのである...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...私の心の底までぐざと刮(えぐ)り通す瞬間はない...
有島武郎 「小さき者へ」
...風は依然として雪を捲いて吹きつけるからセーターの中まで針を通すような寒さが襲ってくる...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...入り組んだ梢(こずえ)を通す斑(まだら)の光線が...
梅崎春生 「桜島」
...お互にお互の胸の奥まで突通す様な...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...また榎本や津田の風貌を思いうかべて三つの心に目に見えぬものの流通する趣を味わった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...これは上代において西北方からの陸路によって交通する地方が西域といわれ...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...丁度日本が欧米諸国と交通するようになって...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...それでもとにかく自我を主張し通すのだ! そのとき人間は全世界に呪詛を放つだろう...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...何んのその岩をも通す...
直木三十五 「南国太平記」
...此方へ通すが宜い」取次ぎも待たず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夏場は風を通すやうになつて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夕方までは飮み通す筈で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お通の喉へ薬を通すまで...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...威勢よくそいつを突き通す...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ひとしきり ひそひそ話を したあとで ピーターと ベンジャミンは 地下に 穴を 通すことにしました...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「きつねめさんのはなし」
...一生獨身で通すといふやうな乳臭い言ひ草を眞面目に聞いて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...彼女の一門に共通する名前で呼ぶように望まれた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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