...その頃の日本の雑誌は専門のものも目次ぐらいは一と通り目を通していたが...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...国技館の丸屋根はどんな遠方からでも見通しだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...ピストルのたまが南田の頭蓋骨(ずがいこつ)を貫通し...
江戸川乱歩 「妻に失恋した男」
...その御身の光が衣を通して出ましたからでございます...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...或る切通しの崖の上に建てた立派な家の庇が無殘に暴風に毀されて其儘になつて居るのが目についた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...必死に護り通してやらなければいけない...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...覆面を通してはじめてこの世相を見ようとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...この窖に棲む小動物の恐怖不安を通してもやもやと漂(ただよ)っている...
中島敦 「狼疾記」
...五その晩は静かな雨が夜通し降った...
夏目漱石 「行人」
...この馬鹿を通して一種の意志が発現されるとすれば...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...何も彼も見通して居るようで...
野村胡堂 「古銭の謎」
...與力笹野新三郎を通しての運動のせゐだつたでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昨日から通して寢てゐるんで」「呆(あき)れた野郎だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...横須賀(よこすか)造船所を差押えたフランスの債権を解除するための五十万円を横浜のイギリス系オリエンタル・バンクから新政権に融通したのがはじまりである...
服部之総 「明治の五十銭銀貨」
...近藤がしきりに薩長その他の秘事を内通して来るのを褒めた...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...今でも全国に共通した方言であるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...殊にこの込入った学びにくい文字を通してで無いと...
柳田國男 「夢と文芸」
...新しい建設への見通しでもなければ...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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