...年代の故(せゐ)で歪(ゆが)んだ皮椅子も皆一種人生の倦怠を表はして居る職員室に這入ると...
石川啄木 「雲は天才である」
...貝殻に這入る事はないのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...いつも自由に此處へ這入ることが許されてゐた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...そこに木の門があってそれを這入ると不規則な何十級かの石段があって...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...ウェストミンスタアへ這入る手前の...
谷譲次 「踊る地平線」
...門を這入ると、岡村君はもう其処に来て待って居ました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...自分も陳列所前の砂道を横切って向いの杉林に這入るとパノラマ館の前でやっている楽隊が面白そうに聞えたからつい其方(そちら)へ足が向いたが丁度その前まで行くと一切(ひとき)り済んだのであろうぴたりと止(や)めてしまって楽手は煙草などふかしてじろ/\見物の顔を見ている...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...吾々は何時かこの人間社会から救済されて神の都に這入ることの出来る日を待たねばならぬことになるであろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...ここでは技術とイデオロギーとがネガチブな連関に這入る...
戸坂潤 「技術の哲学」
...かつ代議士は官制上これに這入ることは出来ないから...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...――さて吾々はここで第二のモメントである弁証法に這入る...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...すでにその所謂批評期に這入るとすぐからドイツの市民語で哲学を書き始めた...
戸坂潤 「思想としての文学」
...「這入る方も愚だばってんが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...保険に這入る方がましかも知れないわ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...素通りもなるまいとてずつと這入るに...
樋口一葉 「にごりえ」
...内へ這入ることも出来ない...
ゲオルヒ・ヒルシユフエルド Georg Hirschfeld 森林太郎訳 「防火栓」
...その人のゐる舎は狂人病棟の派出所みたやうな舎で(つまり狂病棟が満員になるとこの舎へ這入る)彼はその附添をやつてゐる...
北條民雄 「癩院記録」
...あれは身体が押入へ這入ると...
横光利一 「馬車」
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